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新鮮なカツオ空を飛ぶ ドローンで漁港から飲食店へ

漁港を出発する直前のドローン(上)と約3キロを飛行したカツオ(和歌山県すさみ町見老津で)=ソフトバンク提供
漁港を出発する直前のドローン(上)と約3キロを飛行したカツオ(和歌山県すさみ町見老津で)=ソフトバンク提供
 ソフトバンク(東京)は1日、和歌山県すさみ町で水揚げされたカツオを漁港から道の駅にある飲食店へドローンで運ぶ実証実験をした。ドローンは自動で約3キロのルートを飛行し、指定した場所へほぼ正確に着陸した。新鮮なカツオを刺し身で味わった関係者は、そのおいしさと、先端技術の可能性を実感していた。


 物流面での人手不足という課題の解消や、市場が開かれない日でも町特産のカツオを提供できる仕組みを考えようという企画。IT関連企業の「ウフル」(東京)や、産業用ドローンの製造・販売などを手掛ける「イームズロボティクス」(福島)などが協力した。

 ドローンはプロペラが6枚ある全長2・3メートルの大型で、見老津漁港から「道の駅すさみ」までを10分間で飛行した。事前に設定した海上ルートとの誤差は、ほとんどなかった。運んだカツオは、ひき縄漁(ケンケン漁)で取り、当日に水揚げされた全長55センチ、重さ3・5キロの1匹。

 ドローンが運んだカツオは道の駅の一画にある飲食店「すさみ夜市」でさばかれ、関係者に刺し身が振る舞われた。

 発注からドローンの飛行、着陸までを視察し、刺し身を味わった岩田勉町長は「大きな可能性を感じた。今回は魚だったが、それ以外も運べるし、災害時にも有効だろう。どこで暮らしていても安心できるまちづくりに生かせるのではないか」と話した。

 ドローンを飛ばす際にはルールがあり、今回の実証実験は許可を得ているという。

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