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「大きく育ってね」 園児がヒラメ稚魚放流

砂浜でヒラメの稚魚を放流する園児ら(17日、和歌山県みなべ町堺で)
砂浜でヒラメの稚魚を放流する園児ら(17日、和歌山県みなべ町堺で)
 和歌山県みなべ町の南部保育所、愛之園保育園、南部幼稚園の年長児計31人が17日、同町堺の海岸でヒラメの稚魚約千匹を放流した。「大きく育ってね」と見送った。

 園児に町の漁業や自然保護の大切さを学んでもらおうと、紀州日高漁協南部町支所(みなべ町堺)が2018年から毎年続ける取り組み。

 ヒラメは、県栽培漁業協会の北部栽培漁業センター(和歌山市)から4月下旬に運ばれた稚魚。漁協が2カ月育成し、大きさは当時の2倍ほどの10センチほどになっている。順調に育てば4年ほどで40センチぐらいに成長するという。

 園児らは、漁港内にある養殖場で餌やりを体験した後、近くの「森の鼻」まで移動。小さなバケツに稚魚を20匹ほど入れてもらい、恐る恐る触っては「ヌルヌルする」「小さくてかわいい」と話していた。浜の水際に一列に並び、波が近づくのに合わせて放流した。

 南部幼稚園の花光一愛華ちゃん(6)は「元気に大きく育ってほしい」と話していた。

 放流の前には、環境省田辺管理官事務所の戸口協子さんが海と自然環境保護をテーマに話をした。絵を使って海の中の食物連鎖について説明し「生き物は食べたり、食べられたりする関係でつながっている。生き物を育む環境を守ってね」と呼び掛けた。

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