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春告げるヒロメ漁本格化 田辺湾、資源保護で養殖も

養殖しているヒロメを水揚げする漁協関係者(12日、和歌山県田辺市新庄町で)
養殖しているヒロメを水揚げする漁協関係者(12日、和歌山県田辺市新庄町で)
 和歌山県の田辺湾に春を告げる海藻ヒロメ(ヒトハメ)の漁が本格化している。新庄漁協(田辺市新庄町)では天然に加え、養殖にも取り組んでおり、昨年から水揚げ量が増え始めた。漁協関係者は「天然の資源保護にもつながり、今後も力を入れていきたい」と話している。

 養殖しているのは、新庄漁協近くの沿岸部。数年前から県の指導と県水産試験場の協力で、近くで採取したヒロメから種を取って育てている。今年1月、種が付着したたこ糸を多数差し込んだロープ(約50メートル)4本を、水深1メートル付近に設置した。

 昨年の水揚げは約350キロ。今年の状況はまずまずで期待しているという。

 天然については、海水温が今年1月になっても下がらず、本格化するのが例年より遅れた。新庄漁協では例年4~5トンを水揚げしているが、今年は不漁になる可能性があるという。漁法は独特で、漁師は船上から長い特殊なさおを操り、ヒロメを巻き取っていく。

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