和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

新たな移動モデル確立へ 白浜空港拠点に予約送迎サービス

サービスで使うタクシー車両。スマートフォンなどから予約する(和歌山県白浜町の南紀白浜空港で)
サービスで使うタクシー車両。スマートフォンなどから予約する(和歌山県白浜町の南紀白浜空港で)
 東京都のベンチャー企業「ニアミー」は26日、和歌山県白浜町内のタクシー2社と連携し、南紀白浜空港を拠点にする新たな移動サービスを始めた。事前予約制で待ち時間が生じないため、スムーズにドア・ツー・ドアで移動できるようになるとPRしている。

 白浜空港では、乗り継ぎの際に長い待ち時間が生じることがある。飛行機の離着陸の時間と路線バスの運行ダイヤが合わなかったり、タクシーがなかったりするためだ。

 新サービス導入で、二次交通(空港や駅など交通拠点からの移動手段)の充実だけでなく、タクシー会社にとっても効率的に車両を運用できるメリットがあるという。ニアミーは、南紀白浜エアポートや日本航空とも連携する。

 前日までに行き先や希望到着時間などをウェブ上で申し込む。予約が確定すると、どこへ、何時に、どの車両が来るかという連絡が利用者にメールで来る仕組み。サービス開始時の対象エリアは白浜空港から約6キロ以内で「空港から」か「空港まで」のいずれか。料金は1人680円で、クレジットカード情報での事前決済になる。

 タクシー2社のジャンボタクシー計4台で運用する。他の客との相乗りの可能性がある。その際は、人工知能が最適なルートを示すという。

 ニアミーでは今後、範囲を広げたり、白浜空港を経ないルートで運用したりすることも検討する。

 ニアミーのサービスを使える空港は南紀白浜で5例目で、地方では初めてになる。白浜と同じような交通課題を抱える地方空港は多いとして、新たな移動モデルの確立を目指したいという。