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2024年12月19日(木)

ヘリで不法投棄監視 和歌山県と県警航空隊

県警航空隊のヘリに乗り込む、県廃棄物指導室の職員ら(白浜町で)
県警航空隊のヘリに乗り込む、県廃棄物指導室の職員ら(白浜町で)
 県廃棄物指導室は5日、県警航空隊と協力して、ヘリコプターによる不法投棄の監視パトロールをした。湯浅町以南の山間部や海岸沿いを見回り、上空からごみが捨てられていないかを確認した。

 陸上での巡回では発見しづらい場所で不法投棄を見つけるため、県内の山間部などを中心に毎年パトロールしている。上空から見つけた不法投棄は後日、陸上でも確認し、対処する。19年度は県内で2件、18年度は4件の不法投棄を発見している。

 5日、白浜町にある県警航空隊の航空基地で、指導室の環境監視員ら職員3人と、航空隊の隊員3人がヘリに搭乗。串本町まで海岸線を南下し、その後新宮市から山間部を見回りながら、湯浅町まで北上した。4日には、同様に紀北・紀中方面をパトロールした。

 県によると、19年度に県内で見つかった不法投棄は331件(前年度比19件減)。年々ほぼ横ばい状態で推移している。だが、近年は県警が検挙にも力を入れており、検挙件数は17年54件、18年66件、19年88件と年々増えている。

 高垣晴夫室長(58)は「4月に『県ごみの散乱防止に関する条例』が施行された。県内には世界遺産やジオパークがあり、もっときれいにして次世代に引き継げるよう、啓発や見回りにも力を入れたい」と話した。不法投棄を発見した場合は、警察や県廃棄物指導室(073・441・2681)に通報するよう求めている。