和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

星空を眺めてみよう みなべの角田さん、コロナ疲れの癒やしに

星について解説する角田夏樹さん(みなべ町山内で)
星について解説する角田夏樹さん(みなべ町山内で)
 みなべ町を拠点に星空ツアーを主催している「STAR FOREST(スターフォレスト)」代表の角田夏樹さん(33)は「コロナ疲れがいわれる中、ひとときでも星空を眺めて広大無辺の宇宙を実感して気分転換をしませんか」と呼び掛けている。

 角田さんは、かつてニュージーランドで星空ガイドの仕事に携わっていた。現在、みなべ町山内に事務所を開設し、町内外で星空ツアーを開いて天体や宇宙の魅力を伝えている。

 星空観察には人工の明かりが大敵。民家や防犯灯などがない山間部もいいが、離島や海岸地域も適しているという。みなべ町内なら、照明がない浜辺で波音を聞きながら星を眺めるのもいいという。

 角田さんによると、この時季を代表する1等星を観察することを勧めている。

 午後8時ごろ、天頂にひときわ輝くのが、しし座の「レグルス」。東の空に目を転じると、おとめ座にある「スピカ」、うしかい座にある「アルクトゥールス」の夫婦星が肉眼で見える。スピカは青白く、アルクトゥールスはオレンジ色をしている。

 また、同時刻ごろに西の空低く見える1等星の「カペラ」は冬を代表する星座のぎょしゃ座にあり、そろそろ今シーズンの見納めの時季。カペラは42光年のかなたにあり、大きさや温度が太陽と似ているそうだ。

 角田さんは「夜空には何千年、何万年も前に生まれた星々が輝いている。新型コロナウイルスの感染症の世界的な拡大により、つらい日々が続いているが、そんな時だからこそ、星がまたたく夜空に目を向けて、宇宙の広さに思いをはせることが必要だと思う」と話している。

 「スターフォレスト」は今月からオンライン星空ツアーを実施中。「Zoom(ズーム)」を利用して角田さんが参加者に星座などを紹介しており、海外からの参加者もあるという。参加費は大人1人につき1500円、中学生以下の子どもは500円。参加すればコロナ感染症の終息後の星空ツアーの代金が割引となる。通常の星空ツアーを開催する日は、オンラインツアーはない。

 問い合わせは、スターフォレスト(090・7264・8482)へ。電子メールはstarforest.kumano@gmail.com