和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月24日(火)

10万円給付、準備急ぐ 5月中にも申請書発送へ

 新型コロナウイルスの影響を受けた経済対策として国が国民1人につき10万円を給付する事業の開始に向け、和歌山県田辺・西牟婁の市町は準備を急いでいる。各世帯への申請書は、早ければ5月中にも発送するという。

 田辺市は、国の補正予算成立後、速やかに手続きを進めるとしている。総務課は「事務的な準備も必要だが、5月中には申請書を発送できるようにしたい」と話す。

 白浜町は5月1日付で住民保健課に「給付金室」を設置。他の課からも職員を動員して対応する。町長選が26日に控えている状況などもあり、6月上旬までには発送作業を始めたいとしている。

 すさみ町は、30日に町議会臨時会を開催し、必要な費用として約4億円を計上して町補正予算案を提案する。「国の予算成立前でも早期の予算化を」という国の考えを踏まえたという。

 上富田町も「なるべく早く手続きを進めたい」との考え。申請書の発送開始は、現時点で5月下旬を見込む。

 国の補正予算案は国会で30日にも成立する見通し。給付の窓口は市町村になるため、それぞれの自治体も補正予算を編成する必要がある。総務省は給付開始日は「市区町村が決定する」としている。対象は27日時点で住民基本台帳に記録されている人。

 自治体が郵送する申請書を受けた世帯主が給付を求める形になる。世帯主は書類を郵送するか、マイナンバーカードを使うオンラインで申請するのが原則。やむを得ない事情があれば窓口での申請・給付も認める。自治体は、指定口座に家族分の給付金をまとめて振り込む。給付を希望しない人は辞退もできる。