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2025年12月19日(金)

みなべ町に女性消防団員誕生 「弱者に寄り添いたい」

女性消防団員として辞令を受ける栗山和歌子さん(左)と下野栄さん=1日、和歌山県みなべ町芝で
女性消防団員として辞令を受ける栗山和歌子さん(左)と下野栄さん=1日、和歌山県みなべ町芝で
 和歌山県みなべ町消防団の辞令交付式が1日にあり、初の女性団員2人を含む新入団員11人が誕生した。西原英男団長は女性消防団員に「長い歴史で初めてで期待は大きい。一緒に頑張っていただきたい」と激励した。女性団員は「弱者の立場に寄り添いたい」「啓発活動に努めたい」と抱負を語った。町の消防団員数は299人。

 町は、女性が持つソフトな面を生かした応急手当てや防火訪問などの啓発活動を主に担ってもらいたいと、女性団員を募集。同町土井の下野栄さん(59)と同町気佐藤の栗山和歌子さん(48)の2人が本部付で着任した。女性団員は火災警戒時期の広報活動や応急手当ての指導、出初め式、訓練などへの参加を予定している。

 下野さんは「家庭を守る立場として、また、自分が住む山間部の高城地域には安全な場所が少ないという面からも、自分がまず体験して若い人たちに推進していこうと手を上げた。啓発活動に努めていきたい」と話した。

 栗山さんは「川の増水や津波など防災面でさまざまな不安があるし、危機意識を持ち、女性の目も必要だと思った。応募は悩んだが、誰かが手を上げなければいけないと決心した。弱者の立場に寄り添い、分かりやすく伝え、皆さんに防災意識を持ってもらえるようにしたい」と語った。

 


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