和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月22日(金)

中国からマスク5万枚 山東省と四川省政府が和歌山県に

 新型コロナウイルスの感染症対策として、中国の山東省と四川省の両政府から和歌山県にマスク計5万枚が寄贈されることになり、うち3万枚は17日までに届いた。和歌山県が医療用手袋や関係機関によるメッセージ動画を送付したことの返礼。県は不足している医療機関などに配布するとしている。

 県によると、山東省からは2万枚が17日に到着し、さらに2万枚が寄贈される予定。四川省からは1万枚が16日に到着した。マスク入りの段ボール箱には「互いに見守り助け合い、ともに困難を乗り越えよう」などのメッセージが張られている。

 県と山東省は1984年に友好都市関係を締結し、経済や観光、環境、福祉などの分野で交流してきた。友好提携35周年に当たる昨年は、龔正(きょうせい)省長が3月、仁坂吉伸知事が10月に相互に訪問した。

 四川省は、白浜町の「アドベンチャーワールド」とパンダの共同繁殖研究をしている「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」がある。昨年10月に仁坂知事が訪問した際に、尹力(いんりき)省長から友好都市関係締結の打診を受けて合意。今後、正式な締結に向け、観光PR事業などで交流を積み重ねていくという。

 県は今年1月下旬に、感染症対策として両省に医療用手袋5万枚ずつを寄贈。2月中旬には、県がアドベンチャーワールドや白浜町、日中友好協会、国際交流センター、中国語を勉強する高校、中国留学生が学ぶ専門学校などの協力を得て、応援メッセージの動画を送付。両省政府や総領事館などが現地メディアに発表したり、会員制交流サイト(SNS)で発信したりしたという。