和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

1年9カ月ぶり避難指示解除 地滑り復旧完了、田辺市

地滑り対策の工事をした斜面(13日、和歌山県田辺市むつみで)
地滑り対策の工事をした斜面(13日、和歌山県田辺市むつみで)
 地滑りの危険性があるとして避難指示が続いていた和歌山県田辺市むつみ地区6世帯10人について市は13日、約1年9カ月ぶりに避難指示を解除した。県と市による地滑り対策、復旧工事が完了したことを受けたもの。指定避難所の1施設(避難者ゼロ)も閉鎖した。

 地滑りは2018年6月に発生。むつみ第3公園内と隣接の宅地の地表がひび割れ、斜面に亀裂が入った。市は、むつみと稲成町の一部13世帯27人に避難指示を出した。稲成町の避難指示は19年6月に解除した。

 県は発生後すぐに斜面下に土のうを積み、その後、地下の水抜きをした。18年11月から地滑り対策に着工し、斜面にアンカー29本を打った上で、より強固にするため、鋼の杭14本を打ち込んだ。斜面下には土のうに換えて石が入った籠枠も設置。今年1月に完了した。事業費は約1億円。

 市は19年7月から、むつみ第3公園の復旧に着手。擁壁やのり面工事、転落防止柵の設置をして、2月末に完了した。事業費は約1600万円。