より良い運行へ 上富田町が住民バスの意見募る
上富田町は、町内を中心に運行する「くちくまのコミュニティーバス」に関する意見を募っている。公共交通は、高齢者や子どもら交通弱者の移動手段として重要な役目を担っており、住民の声をバスのより良い運行に反映させたいという。
コミュニティーバスは現在、ピンク色の中型バス(36人乗り)1台が地区間をつなぐ「本線コース」を、白色のミニバス(14人乗り)1台が細かな道の「支線コース」を運行している。これとは別に南紀の台から朝来小学校に通う児童に対応するため、朝の登校時に青色の大型バス(80人乗り)2台を走らせるほか、児童の下校時間が重なる火曜には中型バスを50人乗りバスに変更している。いずれも平日だけの運行。
バスの運行形態は、「赤バス」で親しまれた中型バス2台が老朽化したことをきっかけに昨年4月に変えた。住民の要望に応えて支線コースを新たに設け、小回りが利く小さなバスにした。全体に運行本数は増えたが、支線コースは曜日で分けて運行するようになった。
この形態にこれまでも、住民からはさまざまな意見が出ている。「支線コースは毎日走っているわけでないので不便」「紀南病院までの便がなくなった」など、不便を実感する声がある。一方で「コースによってはほとんど乗っていない」と利用者の少なさを指摘する声もある。
町総務政策課によると、コミュニティーバスの運行は明光バス(白浜町)に委託しており、委託料は19年度はバスを購入したことにより3592万円だったが、それまでは年間2千万円弱で推移している。利用者数は18年度が約4万4千人で、それ以前も同じような状況。乗車率が高い路線はあるが、支線を中心に1運行当たりの乗車人数が1人に満たない路線が多く、最低は0・02人だという。
同課は「バスを利用する町民すべてに満足してもらえるルートや時刻にするのは困難だが、より良い運行ができるようにしたい」と話している。
問い合わせは、同課まちづくりグループ(0739・34・2370)へ。
バスの増車を要望
南紀の台の区民有志
南紀の台の地区民有志でつくる「南紀の台、パブリック地区の子供を守る会」(濱中繁樹代表)は、コミュニティーバスの増車を求め、地区民757人の署名を添えて奥田誠町長と大石哲雄町議会議長に陳情した。
南紀の台の児童については、登校時に大型バス2台を増車しているが、下校時は通常通り。住民らによると、来年度はカリキュラムが変わることで3~6年の下校時間が重なり、乗れなくなる児童が多くなるという。陳情書では、小学校までの距離が最大で約3キロと遠いことに加え、道のりに民家が少なく、安全でない▽坂道が急で、天候の悪い日は危険―などとしてバスの運行充実を求めている。
一方、町教委は5、6年生については徒歩か自転車で登校するよう要望。通学路についてはガードレールを設置するなどの安全対策を図り、保護者や住民の協力を得て登下校時での見守りにも力を入れているという。
町教委は「小学校は通学距離が4キロ以内に建てるよう法律で決められており、スクールバスを導入するには、それ以上の距離があるか、交通安全上の問題がある場合。朝来小学校は問題はないと考える」と増車しない方針を示している。
コミュニティーバスは現在、ピンク色の中型バス(36人乗り)1台が地区間をつなぐ「本線コース」を、白色のミニバス(14人乗り)1台が細かな道の「支線コース」を運行している。これとは別に南紀の台から朝来小学校に通う児童に対応するため、朝の登校時に青色の大型バス(80人乗り)2台を走らせるほか、児童の下校時間が重なる火曜には中型バスを50人乗りバスに変更している。いずれも平日だけの運行。
バスの運行形態は、「赤バス」で親しまれた中型バス2台が老朽化したことをきっかけに昨年4月に変えた。住民の要望に応えて支線コースを新たに設け、小回りが利く小さなバスにした。全体に運行本数は増えたが、支線コースは曜日で分けて運行するようになった。
この形態にこれまでも、住民からはさまざまな意見が出ている。「支線コースは毎日走っているわけでないので不便」「紀南病院までの便がなくなった」など、不便を実感する声がある。一方で「コースによってはほとんど乗っていない」と利用者の少なさを指摘する声もある。
町総務政策課によると、コミュニティーバスの運行は明光バス(白浜町)に委託しており、委託料は19年度はバスを購入したことにより3592万円だったが、それまでは年間2千万円弱で推移している。利用者数は18年度が約4万4千人で、それ以前も同じような状況。乗車率が高い路線はあるが、支線を中心に1運行当たりの乗車人数が1人に満たない路線が多く、最低は0・02人だという。
同課は「バスを利用する町民すべてに満足してもらえるルートや時刻にするのは困難だが、より良い運行ができるようにしたい」と話している。
問い合わせは、同課まちづくりグループ(0739・34・2370)へ。
バスの増車を要望
南紀の台の区民有志
南紀の台の地区民有志でつくる「南紀の台、パブリック地区の子供を守る会」(濱中繁樹代表)は、コミュニティーバスの増車を求め、地区民757人の署名を添えて奥田誠町長と大石哲雄町議会議長に陳情した。
南紀の台の児童については、登校時に大型バス2台を増車しているが、下校時は通常通り。住民らによると、来年度はカリキュラムが変わることで3~6年の下校時間が重なり、乗れなくなる児童が多くなるという。陳情書では、小学校までの距離が最大で約3キロと遠いことに加え、道のりに民家が少なく、安全でない▽坂道が急で、天候の悪い日は危険―などとしてバスの運行充実を求めている。
一方、町教委は5、6年生については徒歩か自転車で登校するよう要望。通学路についてはガードレールを設置するなどの安全対策を図り、保護者や住民の協力を得て登下校時での見守りにも力を入れているという。
町教委は「小学校は通学距離が4キロ以内に建てるよう法律で決められており、スクールバスを導入するには、それ以上の距離があるか、交通安全上の問題がある場合。朝来小学校は問題はないと考える」と増車しない方針を示している。