和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年12月19日(金)

春の褒章4人、叙勲40人 和歌山県

畑﨑周定さん
畑﨑周定さん
 政府は29日までに、2025年春の褒章と叙勲の受章者を発表した。和歌山県内からは褒章4人、叙勲40人だった。紀南の受章者は次の皆さん。

■褒章

 ◇…藍綬褒章…◇

 古久保久代(75) 更生保護功績(保護司)田辺市龍神村殿原

■叙勲

 ◇…旭日単光章…◇

 中村静男(74) 労働行政功労(県職業能力開発協会理事)田辺市芳養町

 森川要(75) 中小企業振興功労(元アイエムティー代表取締役)印南町西ノ地

 ◇…瑞宝小綬章…◇

 丹後正己(71) 海上保安功労(元第11管区海上保安本部次長)田辺市たきない町

 畑﨑周定(77) 教育功労(元公立高校校長)みなべ町埴田

 ◇…瑞宝双光章…◇

 稲田賢(75) 消防功労(元串本町消防団団長)串本町大島

 古居富茂(75) 教育功労(元公立中学校校長)みなべ町東吉田

 七瀧惠子(74) 行政相談功労(行政相談委員)白浜町堅田

 宮本三郎(76) 消防功労(元白浜町消防団団長)白浜町内ノ川

 ◇…瑞宝単光章…◇

 池田宏(77) 消防功労(元古座川町消防団副団長)古座川町明神

■瑞宝小綬章
畑﨑 周定(はたざき しゅうじょう)さん(77)
みなべ町埴田、元高校校長

 みなべ町や田辺市の高校で33年間にわたり生徒の成長を支えてきた。とりわけ総合高校で多様な教育指導に努め、農業など地域産業に直結した教育の充実に尽力。野球の指導者としても熱心に活動した。「与えられた現場で皆さんに助けられ何とかやってこられた」と振り返る。

 寺の長男として生まれた。大学卒業後に社会人野球を経験し、1975年に母校である南部高校の国語教諭に採用された。田辺工業高校でも勤め、両校で野球部監督や生徒指導も担った。「生徒指導では怖がられた。実は優しいのに」と苦笑いする。

 教頭として田辺商業高校(現神島高校)で勤め、2000年に南部高に戻り、02年に校長になった。

 思い出深いのは、文部科学省の指定校として03年から3年間取り組んだ「目指せスペシャリスト事業」。品質の良い梅の開発を目指し、研究の充実を図るとともに農業クラブの発展に力を注いだ。04年の創立100周年記念事業にも触れ「OBや地元の人たちから寄付を頂き、学友会館の建設や部室の建て替えなどを実現させた。大変だったが、忘れられない思い出となっている」と語る。

 退職後も子どもの野球指導を続ける。「教え子が活躍するのがうれしい」と成長を楽しみにする。


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