3月19日に2ndアルバム『Soleil』をリリースした宮世琉弥。タイトルの『Soleil』はフランス語で「太陽」を意味する。自身の音楽で日常を明るく照らしたいという思いを込めた本作制作の裏側やアルバムについてを語ってもらったほか、俳優業と音楽活動を両立するにあたって名義を統一させたことへの思いを聞いた。

【ライブ写真】初の代々木競技場第一体育館ライブで圧巻パフォーマンス

――まず、アルバムタイトル『Soleil』に込めた思いを教えてください。

【宮世】僕の音楽でみなさんの日常を太陽のように照らしたいという思いから、このタイトルをつけました。前からそうでありたいという気持ちはありましたが、今回は自分で作詞・作曲した楽曲も収録されているので、自信を持って「自分が照らしていきたい」と思えたんです。

――今回のアルバムはさまざまなタイプの楽曲が収録されています。

【宮世】アップテンポな曲から、シティポップ調の「NEVERLAND」みたいな曲もあって、一言で表せないようなジャンルの楽曲もあります。例えるなら、僕の地元・宮城の名産「ホヤ」みたいな（笑）。ひと口でいろんな味が楽しめるんです！「ホヤ」のようないろんな楽しみ方ができるアルバムになっています。

――どのような構成を意識しましたか？

【宮世】今回は初めて自分で曲順を考えました。スタッフさんに提案して、「いいんじゃない？」と言ってもらえて（笑）。ジャンルごとにまとめるのではなく、「次はこれを聴きたい」と思える流れを意識しました。結果として飽きない、面白いプレイリストになったと思います。

――では、アルバムの1曲目に「FLY」を持ってきた理由は？

【宮世】僕の苗字には「宮城から世界へ羽ばたく」という意味が込められているので、まさしく「飛んでいくぞ！」というイメージで1曲目に聴いてほしいなと思いました。

――そして、宮世さんが初めて作詞作曲した楽曲「猫がいびきで」がアルバムのラストを飾ります。どのようなきっかけで生まれた曲なのですか？

【宮世】うちの猫が夜、いびきが本当にうるさくて（笑）。「こんなにうるさい猫ちゃんっているの？」って思うくらいで、そこから「このテーマで曲を書いてみよう」と思ったんです（笑）。

――何げない日常の出来事から生まれたんですね。

【宮世】ギターで曲を制作しているときも、隣で寝ていました（笑）。あと、タイトルを聞くとかわいらしい曲に思えるかもしれませんが、少し小説っぽいニュアンスを入れて、文学的でおしゃれな歌詞にしてみました。

――アルバムの曲たちを初披露した、初の代々木競技場でのライブも開催されました。

【宮世】本当に大きなステージでパフォーマンスできたことがうれしかったです。もちろん反省点もありますが、それを生かして、次回はもっと成長した姿を見せたい。でも、今の僕だからできるライブだったのかなとも思いますし、この思い出は1つ持っておいて、より飛べるように頑張りたいです。

――ライブ準備で特に大変だったことはありますか？

【宮世】まず新曲をライブでたくさん初披露するって、なかなかないことで。スタッフの皆さんも頑張ってくださって曲も仕上げてくださいましたし、リハーサル時間もギリギリでした。でも、今思えばそれもそれでちょっと楽しかったというか（笑）。

――ハプニングも多かった？

【宮世】たくさんありました（笑）。特に、自分が体調を崩してしまい、ゲネプロ（最終リハーサル）に参加できなくて。それが一番のハプニングでした。ゲネができないのは初めてだったので、これまでで一番緊張しました。本番前は1人、裏でずっと深呼吸していました…。

――でも、ステージに立った瞬間、スイッチが入った？

【宮世】そうですね。もうやるしかないって覚悟を決めて。覚えるのが早いのが僕の特技なんですが、今回は特に集中していたのでしっかりパフォーマンスできたかなと思います。でも、次はもっとしっかり準備して、さらにいいものを届けたいです。

――今回のライブではアーティストとしての名義を「Ryubi Miyase」から「宮世琉弥」へと変えることを発表されましたが、この決断に至った理由は？

【宮世】英字表記の時は、基本的にスタッフさんから学びながら、提供された楽曲を歌う形でエンターテインメントを展開していました。でも、徐々に音楽を知るうちに、自分でも作りたいという意欲が湧いてきて。フェーズ1としての活動を一区切りし、フェーズ2では作曲にも積極的に関わるなど、より能動的に音楽と向き合っていきたいと思ったんです。

――これまでは俳優業とアーティスト活動を分けて考えていた部分もありましたか？

【宮世】アーティストとしては、俳優では見せられない部分を表現しようとしていました。でも、「宮世琉弥」という一つの名前にして、俳優とアーティストの両方を、どちらも“自分”がやっていると示していきたいと思ったんです。以前ははっきり分けていましたが、これからは両方を一体として見せていきます。

――これまで俳優としても音楽活動をされていましたが、その経験は今後の音楽活動に生かされそうですか？

【宮世】「白く染まる前に」という楽曲も、主演ドラマ『スノードロップの初恋』のオープニングテーマにもなりました、俳優の仕事と音楽をつなげていきたいという思いは以前からありました。これからも、演じた役の気持ちを曲に落とし込んだり、経験を作詞に生かしたりしたいです。

――俳優業と音楽活動を両立する中で、理想のアーティスト像や目標はありますか？

【宮世】憧れの人というよりは、新しいものを生み出したいという気持ちが強いです。誰かを目指すのではなく、自分のレールを作って音楽活動をしていきたい。まだ誰もやったことがないような表現を追求しながら、自分の好きな音楽を大事にしていきたいです。

――最後に、アルバム『Soleil』を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

【宮世】このアルバムは、僕の音楽でみんなの毎日を明るく照らしたいという思いで作りました。自分で作り込んだ部分もたくさんあるので、すごく大事なアルバムになっています。1曲1曲、しっかりと歌詞も見て、聴いてほしいなと思います。そのたびに新しい発見があるはずです。ぜひ楽しんでください。

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