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もらい泣き必至！『おつかれさま』ほか、IUの演技力に酔いしれる出演韓ドラ3選【ハングクTIMES Vol.197】
『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』（C)STUDIO DRAGON CORPORATION
魅力的な声と優れた作詞・作曲の実力を持つ国民的歌手でありながら、俳優としても圧倒的な演技力で国民的女優の称号を手に入れている万能エンターテイナーIU。Netflix配信の『おつかれさま』で、彼女の演技に泣かされている人も多いはず。本記事では、『おつかれさま』ほか、IUの演技力に酔いしれる出演作、『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』『ホテルデルーナ〜月明かりの恋人〜』の3作をご紹介します。
【写真】ロマンチック…見つめ合うIU＆ヨ・ジング
■『おつかれさま』
現在オンライン上で圧倒的な数の口コミが寄せられ、韓国で爆発的な話題となっているのが、Netflixシリーズ『おつかれさま』。まあおそらく今年のアワードには必ずや食い込んでくるであろう名作臭が、すでに序盤から香っている一作です。
本国では20％を超える高視聴率を記録し、「ドラマ史に残る名作」と謳われる『椿の花咲く頃』のイム・サンチュン脚本家と、『ミセン-未生-』『マイ・ディア・ミスター～私のおじさん～』といった数々の名作を生み出したキム・ウォンソク監督という、韓ドラオタにはたまらん最強布陣で、配信前から「今年イチの期待作」とも言われていました。
本作は、1950年代の済州を舞台にしたドラマで、済州島で生まれ、自らが与えられた運命に立ち向かうヒロインのエスンと、彼女を一途に愛し続ける誠実な男・グァンシクの冒険に満ちた一生を描く物語。
まずもう、オ・ジョンセ&ヨム・ヘラン組という『椿の花咲く頃』オタクにはたまらないキャストの登場から沸きまくっていた筆者でしたが、1話からイム・サンチュン脚本家らしい、生きる中でぶち当たる理不尽さと、この時代だからこその苦しみ、それでも立ち上がる人々のたくましさに、心を打たれて涙が止まりません。
本作は過酷な境遇でも腐らず前を向いて立ち向かっていく夫婦の、壮大なラブストーリーであり、家族の物語。少年と少女の初恋を1～4話の“春”に盛り込み、夫婦が子供を育てていく時期が“夏”に描かれるというように、全16話で1960年代から2025年までの約70年にもわたる歳月を描き出します。
こちらまで思わず微笑んでしまう幸せな瞬間から、胸が張り裂けそうなほど辛い瞬間まで、彼らの人生史が濃密に描かれるので、もう感情が完全にジェットコースターに…。一途すぎる愛に心打たれるのはもちろん、子を想う親の深い深い愛に、何度も号泣させられます。かといって重すぎるわけではなく、たまにクスッと笑わせてくれる感じもあるのが、さすがイム・サンチュン作家！
スピーディーなストーリーがトレンドな中、久しぶりにどっしりとしたヒューマンドラマで、「こういうドラマ待ってた！」と、本国のドラマオタたちを沸かせているのも納得です。義理と人情溢れる“THE韓国ヒューマンドラマ”を求めている人には、たまらない作品ではないかなと思います。
IUが演じるのは、家父長制的考えが根強い時代に、“自分の人生を生きたい”という強い信念を持ち、学校すら通えない状況下でも詩人を夢見る女性エスンと、そのエスンの娘クムミョンの二役。
初恋に浮かれる少女の姿から、子を想う母の姿、そしてその娘の姿まで、彼女の変幻自在な表情演技に、一緒に笑って一緒に泣いて、すっかり感情移入してしまいます。そしてこれはパク・ボゴムもしかりなんですが、2人ともリアルに子供を持った事がないにも関わらず、親なら誰もが共感してしまうほどの深い“親心”が伝わる演技に、心が震えてしまいます。韓国で「人生作（この俳優といったらこのドラマが浮かぶ程、人々の記憶の中にいつまでも残るキャラクター、ドラマ）」を新たに作り出したという好評を得ているのも納得の名演技！これは彼女の新たな代表作になりそう…！
▼配信情報
Netflixシリーズ「おつかれさま」独占配信中
■『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』
彼女がアイドル出身の俳優というイメージを完璧に覆して、“国民的女優”として確固たる地位を築いた作品が、いまだ多くの人々の「人生ドラマ（人生において長く記憶に残る最高のドラマ）」に挙げられる、名作ヒューマンドラマ『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』です。
本作は、過酷な人生を歩んできた一人の女性と、人生の重さに耐えながら生きるおじさん三兄弟が出会い、お互いの人生を癒やしていくヒューマンストーリー。
建築会社で働くドンフンは、差出人不明の5000万ウォンの商品券を家族のためにうっかり受け取ってしまいます。窮地に立たされたドンフンですが、派遣社員ジアン（IU）の画策で商品券はゴミ箱から発見され、逆に“大金を捨てた男”として評価が上昇。
実はジアンは、ドンフンの妻ユニ（イ･ジア）と不倫関係にある社長ト・ジュニョン（キム・ヨンミン）からお金をもらうため、ドンフンを陥れようとスパイをしていました。そうとは知らず、ジアンがさまざまな事情を抱えていると知ったドンフンは、ジアンを助けるようになります。ドンフンの優しさに触れるたびに、ジアンの心は少しずつ揺らぎはじめていきます。
本作の登場人物は、ドンフンは職場、家庭の問題に苦しみ、ジアンは多額の借金を抱え、身体の不自由な祖母の世話に追われる日々、ドンフンの兄と弟は生計や未来の問題に苦しむなど、皆さまざまな事情を抱える大変な人々。生きることのやるせなさや虚しさが、画面を通してひしひしと伝わってきます。
日々平凡にまっとうに生きていても、誰もがぶつかってしまう人生の壁。本作は私たちと同じように皆がそれぞれの痛みを抱えながらも、それでも、支え合い、懸命に生きていることを示し、「それでも大丈夫」と大きな慰めを与えてくれる作品なのです。
IUが演じるのは、夢、計画、希望などは全て捨て、借金返済のため黙々と仕事をし、無気力に生きるジアン。血の気のない憔悴した顔に不信感でいっぱいの眼差しと表情で表現し、視聴者たちに“IUの再発見だ”と好評を得ました。
序盤は、目を背けたくなるような人生の暗い部分の描写と、重くどんよりした雰囲気に挫折しそうになる人も多いかと思いますが、後半は人と人のつながりや優しさ、幸せについて考えさせられ、「ファイティン！」の一言にじんわり暖かい涙が流れる…。IUの名演技に心が震える、彼女の出演作で絶対に見逃せない一作です。
▼配信情報
『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』U-NEXT、Netflix、primeVideoなどで配信中
■『ホテルデルーナ〜月明かりの恋人〜』
洗練されたレトロなファッションと彼女の強烈なカリスマ性で、最初から最後まで目を奪われっぱなしなのが、『ホテルデルーナ』。IU×ヨ・ジング、そして大ブレイク前のイ・ドヒョンという若手実力派集結のキャストと、『主君の太陽』や『還魂』シリーズを手がけたホン姉妹が脚本を手がけたことで、韓国でも大きな話題をさらったヒット作です。
ソウルの繁華街で、幽霊だけが泊まることのできるホテルデルーナには、1000年以上前から気難しい社長チャン･マンウォル（IU）が住んでいました。ある日、ホテルデルーナに迷い込んできた男を、マンウォルは息子を引き渡すことを条件に見逃すことに。それから20年後、その息子であり、優秀な若きホテルマンとなったク･チャンソン（ヨ・ジング）は、ある事がきっかけでデルーナで働くことを決意。マンウォルと共に幽霊たちをもてなしていきます。
無念のまま亡くなってしまい、心の中に未練を抱えてホテルに留まる幽霊たちを、癒し、あの世に送り出してあげる…という1話完結モノなんですが、全てのエピソードが、思わず共感して胸が熱くなるモノばかり。ファンタジーが苦手な筆者でも、それぞれの人生のドラマに、何度もほろっとさせられました。
後半はマンウォルの因縁の過去と現世の話が繋がり始めて、涙腺が決壊する展開に…！ホン姉妹脚本独特の絶妙に笑いを交えたラブコメ要素が効いているので、ググッと世界観に引き込んでくれます。
IUが演じるのは、過去の因縁により呪いをかねられ、1000年以上の時を生きるデルーナの社長マンウォル。高飛車で浪費癖があって、まぁツンデレなんですが、年下のチャンソンが、それをうまく丸め込んで転がしてるのが最高に面白くて…！ひょうひょうとした強気キャラながら、彼女が抱える過去の事情が明らかになると、感情移入せずにはいられないはず。
キュートな愛されキャラと共に注目を集めた、マンウォルのレトロかつ洗練された大胆ファッションも眼福で目が離せません！
▼配信情報
『ホテルデルーナ〜月明かりの恋人〜』U-NEXT、Netflix、primeVideoなどで配信中
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■『おつかれさま』
現在オンライン上で圧倒的な数の口コミが寄せられ、韓国で爆発的な話題となっているのが、Netflixシリーズ『おつかれさま』。まあおそらく今年のアワードには必ずや食い込んでくるであろう名作臭が、すでに序盤から香っている一作です。
本国では20％を超える高視聴率を記録し、「ドラマ史に残る名作」と謳われる『椿の花咲く頃』のイム・サンチュン脚本家と、『ミセン-未生-』『マイ・ディア・ミスター～私のおじさん～』といった数々の名作を生み出したキム・ウォンソク監督という、韓ドラオタにはたまらん最強布陣で、配信前から「今年イチの期待作」とも言われていました。
本作は、1950年代の済州を舞台にしたドラマで、済州島で生まれ、自らが与えられた運命に立ち向かうヒロインのエスンと、彼女を一途に愛し続ける誠実な男・グァンシクの冒険に満ちた一生を描く物語。
まずもう、オ・ジョンセ&ヨム・ヘラン組という『椿の花咲く頃』オタクにはたまらないキャストの登場から沸きまくっていた筆者でしたが、1話からイム・サンチュン脚本家らしい、生きる中でぶち当たる理不尽さと、この時代だからこその苦しみ、それでも立ち上がる人々のたくましさに、心を打たれて涙が止まりません。
本作は過酷な境遇でも腐らず前を向いて立ち向かっていく夫婦の、壮大なラブストーリーであり、家族の物語。少年と少女の初恋を1～4話の“春”に盛り込み、夫婦が子供を育てていく時期が“夏”に描かれるというように、全16話で1960年代から2025年までの約70年にもわたる歳月を描き出します。
こちらまで思わず微笑んでしまう幸せな瞬間から、胸が張り裂けそうなほど辛い瞬間まで、彼らの人生史が濃密に描かれるので、もう感情が完全にジェットコースターに…。一途すぎる愛に心打たれるのはもちろん、子を想う親の深い深い愛に、何度も号泣させられます。かといって重すぎるわけではなく、たまにクスッと笑わせてくれる感じもあるのが、さすがイム・サンチュン作家！
スピーディーなストーリーがトレンドな中、久しぶりにどっしりとしたヒューマンドラマで、「こういうドラマ待ってた！」と、本国のドラマオタたちを沸かせているのも納得です。義理と人情溢れる“THE韓国ヒューマンドラマ”を求めている人には、たまらない作品ではないかなと思います。
IUが演じるのは、家父長制的考えが根強い時代に、“自分の人生を生きたい”という強い信念を持ち、学校すら通えない状況下でも詩人を夢見る女性エスンと、そのエスンの娘クムミョンの二役。
初恋に浮かれる少女の姿から、子を想う母の姿、そしてその娘の姿まで、彼女の変幻自在な表情演技に、一緒に笑って一緒に泣いて、すっかり感情移入してしまいます。そしてこれはパク・ボゴムもしかりなんですが、2人ともリアルに子供を持った事がないにも関わらず、親なら誰もが共感してしまうほどの深い“親心”が伝わる演技に、心が震えてしまいます。韓国で「人生作（この俳優といったらこのドラマが浮かぶ程、人々の記憶の中にいつまでも残るキャラクター、ドラマ）」を新たに作り出したという好評を得ているのも納得の名演技！これは彼女の新たな代表作になりそう…！
▼配信情報
Netflixシリーズ「おつかれさま」独占配信中
■『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』
彼女がアイドル出身の俳優というイメージを完璧に覆して、“国民的女優”として確固たる地位を築いた作品が、いまだ多くの人々の「人生ドラマ（人生において長く記憶に残る最高のドラマ）」に挙げられる、名作ヒューマンドラマ『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』です。
本作は、過酷な人生を歩んできた一人の女性と、人生の重さに耐えながら生きるおじさん三兄弟が出会い、お互いの人生を癒やしていくヒューマンストーリー。
建築会社で働くドンフンは、差出人不明の5000万ウォンの商品券を家族のためにうっかり受け取ってしまいます。窮地に立たされたドンフンですが、派遣社員ジアン（IU）の画策で商品券はゴミ箱から発見され、逆に“大金を捨てた男”として評価が上昇。
実はジアンは、ドンフンの妻ユニ（イ･ジア）と不倫関係にある社長ト・ジュニョン（キム・ヨンミン）からお金をもらうため、ドンフンを陥れようとスパイをしていました。そうとは知らず、ジアンがさまざまな事情を抱えていると知ったドンフンは、ジアンを助けるようになります。ドンフンの優しさに触れるたびに、ジアンの心は少しずつ揺らぎはじめていきます。
本作の登場人物は、ドンフンは職場、家庭の問題に苦しみ、ジアンは多額の借金を抱え、身体の不自由な祖母の世話に追われる日々、ドンフンの兄と弟は生計や未来の問題に苦しむなど、皆さまざまな事情を抱える大変な人々。生きることのやるせなさや虚しさが、画面を通してひしひしと伝わってきます。
日々平凡にまっとうに生きていても、誰もがぶつかってしまう人生の壁。本作は私たちと同じように皆がそれぞれの痛みを抱えながらも、それでも、支え合い、懸命に生きていることを示し、「それでも大丈夫」と大きな慰めを与えてくれる作品なのです。
IUが演じるのは、夢、計画、希望などは全て捨て、借金返済のため黙々と仕事をし、無気力に生きるジアン。血の気のない憔悴した顔に不信感でいっぱいの眼差しと表情で表現し、視聴者たちに“IUの再発見だ”と好評を得ました。
序盤は、目を背けたくなるような人生の暗い部分の描写と、重くどんよりした雰囲気に挫折しそうになる人も多いかと思いますが、後半は人と人のつながりや優しさ、幸せについて考えさせられ、「ファイティン！」の一言にじんわり暖かい涙が流れる…。IUの名演技に心が震える、彼女の出演作で絶対に見逃せない一作です。
▼配信情報
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■『ホテルデルーナ〜月明かりの恋人〜』
洗練されたレトロなファッションと彼女の強烈なカリスマ性で、最初から最後まで目を奪われっぱなしなのが、『ホテルデルーナ』。IU×ヨ・ジング、そして大ブレイク前のイ・ドヒョンという若手実力派集結のキャストと、『主君の太陽』や『還魂』シリーズを手がけたホン姉妹が脚本を手がけたことで、韓国でも大きな話題をさらったヒット作です。
ソウルの繁華街で、幽霊だけが泊まることのできるホテルデルーナには、1000年以上前から気難しい社長チャン･マンウォル（IU）が住んでいました。ある日、ホテルデルーナに迷い込んできた男を、マンウォルは息子を引き渡すことを条件に見逃すことに。それから20年後、その息子であり、優秀な若きホテルマンとなったク･チャンソン（ヨ・ジング）は、ある事がきっかけでデルーナで働くことを決意。マンウォルと共に幽霊たちをもてなしていきます。
無念のまま亡くなってしまい、心の中に未練を抱えてホテルに留まる幽霊たちを、癒し、あの世に送り出してあげる…という1話完結モノなんですが、全てのエピソードが、思わず共感して胸が熱くなるモノばかり。ファンタジーが苦手な筆者でも、それぞれの人生のドラマに、何度もほろっとさせられました。
後半はマンウォルの因縁の過去と現世の話が繋がり始めて、涙腺が決壊する展開に…！ホン姉妹脚本独特の絶妙に笑いを交えたラブコメ要素が効いているので、ググッと世界観に引き込んでくれます。
IUが演じるのは、過去の因縁により呪いをかねられ、1000年以上の時を生きるデルーナの社長マンウォル。高飛車で浪費癖があって、まぁツンデレなんですが、年下のチャンソンが、それをうまく丸め込んで転がしてるのが最高に面白くて…！ひょうひょうとした強気キャラながら、彼女が抱える過去の事情が明らかになると、感情移入せずにはいられないはず。
キュートな愛されキャラと共に注目を集めた、マンウォルのレトロかつ洗練された大胆ファッションも眼福で目が離せません！
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