和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年12月19日(金)

古巣の国民民主を批判 年収の壁で岸本知事、和歌山

 国民民主党が「年収103万円の壁」引き上げを提案したのに、財源の手当は与党に求めたことについて、岸本周平知事が7日の県議会一般質問で、改めて「古巣」を批判。「私が国民民主党に残っていれば、こんなことは絶対させなかった」と強く反論した。

 質問者は、同党の県連代表を務める浦口高典議員(改新クラブ、和歌山市)。岸本知事は衆院議員時代は党の幹部だったのに、昨年11月に「103万円の壁」の協議を巡り「政党として無責任」とコメントしたことに対し「立場が変われば考えも変わる」と皮肉った。

 「答弁は必要ない」とされたが、岸本知事は「政党として主張するのは自由だが、財源の手当を同時に提案するのが責任政党の在るべき姿だ」と反論。「交渉の過程で、財源については知らんと、与党が考えることだという態度を取ったので、それは責任政党の体をなしていないと記者会見で申し上げた」と説明した。

 財源は、税収の上振れや余った予算で賄えるとの指摘には、税収は景気に左右されるため「全く理解ができない」と批判。予算が余っているのは、予備費や国債の金利を過剰に積む予算編成をしているだけだと述べた。衆院議員時代も、各種委員会や税制調査会で、政策に伴う財源の必要性などを述べてきたとし、知事になり考えが変わったわけではないことを強調。浦口議員に対し「先頭になり、まっとうな責任政党に戻っていただくようにぜひご尽力いただきたい」と付け加えた。


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