体験から日常生活学ぶ 外国人実習生、和歌山県上富田の団体が支援
東南アジアの技能実習生と受け入れ先の企業をつなぐ監理団体「アンドワーカー協同組合」(和歌山県上富田町朝来)は、来日した実習生たちに受講が義務づけられている「入国後講習」として、日常生活で必要なことを体験を通して学ぶカリキュラムを独自に取り入れている。
入国後講習とは、技能実習生が受け入れ企業に配属される前に受講しなければいけない講習。日本語や生活一般のルール、法律などを学ぶ必修科目がある。一般的には専門の施設に入所して講義形式で学ぶ。
「アンドワーカー」の講習では座学に加え、スーパーでの買い物や調理、電車の乗り方などさまざまな体験を通して、日本の生活や文化を学ぶ機会を設けている。日本に来たばかりで不慣れなことが多い実習生たちが生活に困らないよう、講師を務める女性職員が主婦目線できめ細かくアドバイスするのが特徴だ。
この独自の講習は約1年半前にスタート。生活がままならず、食事の栄養バランスが取れていない実習生たちを見かねて取り組みを始めたという。
インドネシアから1月中旬に来日した19~27歳の男性7人は約1カ月間、町内の寮で共同生活をしながらこの講習を受講した。
このほど寮であったカレー作りの体験では、女性職員が「手は洗った?」「包丁の持ち方が危ないよ」などと声をかけながら一つ一つの作業を丁寧に教えた。具材を切る時にはタマネギが目に染み、皆で笑い合うなど終始和やかな雰囲気だった。
アルテガス・ハシム・ファウジさん(24)は「家族を支えるために働く。日本の冬は寒い」と笑顔。ユダ・アンッガラ・フトラさん(20)は「ごみを分別するなど生活の違いがたくさんあって驚いている。お金をためて帰国し、大学に行きたい。将来の夢は船長」と語った。
モー・リスキー・アブディラーさん(22)は「ここの先生たちは優しくて面白い」、ラル・リアン・アヂィチィア・サンジャヤさん(21)は「日本語は、特に漢字が難しい」と話した。
地域の清掃活動に参加したり、道で出会う人に積極的にあいさつしたりと、近隣の住民との関係づくりも大切にしている。アンドワーカー協同組合の木田聖子副理事長は「日本に来て良かったと思ってもらえるようにサポートしたい」と話している。
◇
厚生労働省によると、2024年10月末時点での外国人労働者数は230万2587人となり過去最多を更新した。和歌山県内は5711人(全体の0・2%)。「外国人技能実習機構」のホームページによると、県内の監理団体数は17(2月12日現在)。
入国後講習とは、技能実習生が受け入れ企業に配属される前に受講しなければいけない講習。日本語や生活一般のルール、法律などを学ぶ必修科目がある。一般的には専門の施設に入所して講義形式で学ぶ。
「アンドワーカー」の講習では座学に加え、スーパーでの買い物や調理、電車の乗り方などさまざまな体験を通して、日本の生活や文化を学ぶ機会を設けている。日本に来たばかりで不慣れなことが多い実習生たちが生活に困らないよう、講師を務める女性職員が主婦目線できめ細かくアドバイスするのが特徴だ。
この独自の講習は約1年半前にスタート。生活がままならず、食事の栄養バランスが取れていない実習生たちを見かねて取り組みを始めたという。
インドネシアから1月中旬に来日した19~27歳の男性7人は約1カ月間、町内の寮で共同生活をしながらこの講習を受講した。
このほど寮であったカレー作りの体験では、女性職員が「手は洗った?」「包丁の持ち方が危ないよ」などと声をかけながら一つ一つの作業を丁寧に教えた。具材を切る時にはタマネギが目に染み、皆で笑い合うなど終始和やかな雰囲気だった。
アルテガス・ハシム・ファウジさん(24)は「家族を支えるために働く。日本の冬は寒い」と笑顔。ユダ・アンッガラ・フトラさん(20)は「ごみを分別するなど生活の違いがたくさんあって驚いている。お金をためて帰国し、大学に行きたい。将来の夢は船長」と語った。
モー・リスキー・アブディラーさん(22)は「ここの先生たちは優しくて面白い」、ラル・リアン・アヂィチィア・サンジャヤさん(21)は「日本語は、特に漢字が難しい」と話した。
地域の清掃活動に参加したり、道で出会う人に積極的にあいさつしたりと、近隣の住民との関係づくりも大切にしている。アンドワーカー協同組合の木田聖子副理事長は「日本に来て良かったと思ってもらえるようにサポートしたい」と話している。
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厚生労働省によると、2024年10月末時点での外国人労働者数は230万2587人となり過去最多を更新した。和歌山県内は5711人(全体の0・2%)。「外国人技能実習機構」のホームページによると、県内の監理団体数は17(2月12日現在)。