和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年03月14日(金)

南部高がグルメ甲子園優勝 UME―1フェスタ、寒さ吹き飛ばし大盛況、和歌山

グルメ甲子園で優勝し、表彰を受ける南部高校のチーム「南生会」の4人(9日、和歌山県みなべ町東本庄で)
グルメ甲子園で優勝し、表彰を受ける南部高校のチーム「南生会」の4人(9日、和歌山県みなべ町東本庄で)
高校生の作る料理を買い求めて、店前には来場者の長蛇の列ができた
高校生の作る料理を買い求めて、店前には来場者の長蛇の列ができた
 梅の里・和歌山県みなべ町をPRする、年に一度の祭典「UMEー1(ウメワン)フェスタin梅の里みなべ」(町など主催)が9日、同町東本庄の町保健福祉センター駐車場を主会場に開かれた。目玉イベントである高校生の梅料理コンテスト「第9回グルメ甲子園」では、地元の南部高校のチームが優勝した。


 グルメ甲子園は梅を使った創作料理を募集し、全36チームから予選を通過した10チームが、会場で料理を作って販売した。県内は南部、神島、熊野、信愛、紀北農芸の5校、県外からは京都や滋賀、兵庫、奈良の各府県から5校が出場。

 グランドメルキュール和歌山みなべリゾート&スパ(みなべ町山内)の上野和成マネジャーら審査員10人が、料理のおいしさや独創性、接客、販促の工夫などで選んだ。

 優勝した南部高校のチーム「南生会」は「自家製ベーコンと季節の野菜を使った梅キッシュ」を提供。材料に、梅酢に漬け込んで梅の木チップで燻製(くんせい)にした自家製ベーコンを使い、パイ生地で包んでサクサクに焼き上げた。メンバーは3年の加賀登真琴さん、安樂ひなたさん、谷本悠郎さん、1年の木田美々花さんの4人。受賞に「たくさん試行錯誤しながら開発したので、頑張りが報われた」「貴重な経験ができてうれしい」「みんなで協力して受賞することができて良かった」などと喜んだ。

■3位に神島高

 3位に入賞した神島高校のチーム「商品開発プロジェクト『神島屋』」は「梅と鯛の天ぷらうどん~鯛出汁と梅酢の香り」を販売。3年の三浦龍馬さんは「優勝を逃して悔しい気持ちはあるけれど、今までやってきたことの成果を出せて楽しかった」と話した。

 「梅と鯖の多幸寿(たこす)」を提供した、初出場の熊野高校は惜しくも入賞を逃したが、多くの人が買い求め盛況となった。

 2位は初出場の西吉野農業高校(奈良県五條市)の「梅と柿のぜんざい#UME界隈」、敢闘賞は福知山淑徳高校(京都府福知山市)の「南高梅の胡椒餅(フージャオピン)」だった。

■ステージも盛り上がる

 グルメ甲子園会場に設置された特設ステージでは、さまざまな催しが行われた。

 町ふるさと大使のシンガー・ソングライター、川島ケイジさんのライブや和歌山住みます芸人「わんだーらんど」の漫才、JA紀州の豆部会による豆むき競争などが開かれた。

 また、南部高校と神島高校の生徒15人による生徒実行委員会がステージイベントの企画・運営を担い、「高校生カラオケバトル」や「梅の里ダンスバトル」などの催しで司会・進行を務め、協力しながら会場を盛り上げた。神島高2年で副委員長の福島シュウさんは「多くの人が笑顔で楽しんでくれていて、良かった。緊張でうまくいかないところもあったが、今回の経験を生かして来年も参加したい」と笑顔で話した。

■デジタルで「だるまさんがころんだ」

 近くの上南部中学校体育館では、初企画「やにこeだるまさんがころんだ~良いUMEひらえ」があった。制限時間1分の間に、張り巡らされたロープなどの障害物を避け、人感センサーで反応する鬼に気付かれずゴールを目指す。道中にある梅や景品を拾うともらうことができ、ゴールした人には追加で菓子や商品券などの景品が贈られた。初級(アナログで鬼は人)・中級・上級に分かれ、子どもから大人まで幅広い年代が挑戦し、新しい形の「だるまさんがころんだ」を楽しんだ。中級に挑戦した畑﨑慶一君(上南部小学校5年)は「早めに前に進む作戦で、既に2回チャレンジしたけど難しかった。クリアするまでやりたい」と楽しんでいた。