和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

鬼払い、福招く 紀南各地で節分行事

追儺式で、矢を射て鬼を追い払う九鬼家隆宮司(左)=3日、和歌山県田辺市本宮町で
追儺式で、矢を射て鬼を追い払う九鬼家隆宮司(左)=3日、和歌山県田辺市本宮町で
参拝者に向けて豆まきをする総代ら(3日、和歌山県田辺市東陽で)
参拝者に向けて豆まきをする総代ら(3日、和歌山県田辺市東陽で)
 「節分」にちなみ、和歌山県紀南地方各地の神社では3日、豆まきなどの節分行事が営まれ、多くの参拝者でにぎわった。

■熊野本宮大社

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)では、豆を投げたり矢を射たりして鬼を追い払い、招福を願う「追儺(ついな)式」が営まれた。

 この日は拝殿での神事に続き、氏子が扮(ふん)した赤鬼と青鬼が拝殿の回廊を回り、神職や参拝者らが「鬼は外、福は内」の掛け声とともに豆を投げた。九鬼宮司も矢を射る所作をして鬼を追い払った。最後には餅まきもあり、福を求める多くの人で盛り上がった。

 九鬼宮司は「明日は立春。しっかりと厄を落として、新しいスタートを切っていただきたい」と話していた。

■闘雞神社

 田辺市東陽の闘雞神社(長澤好晃宮司)では、節分祭があった。境内で豆まきがあり、福にあやかろうと多くの人が集まった。

 総代らが本殿前に設置した舞台に上がって「鬼は外、福は内」の掛け声とともに豆をまき、参拝者が豆を受け取ろうと手を伸ばした。その後、長澤宮司が本殿から3方向に厄払いの矢を放った。厄年の男女らによる餅まきもあった。

 家族で訪れた白浜町富田幼稚園年少組の木村瑳希ちゃん(4)は「豆とお餅とお菓子をたくさん拾えて楽しかった」と喜んだ。