58歳・小谷実可子「今年10月から役職が16に増えました!」 世界マスターズの練習の傍らで…渋谷のゴミ拾いにも注力【連載2回目】
2025年7月にシンガポールで開催される世界マスターズ水泳選手権に出場することを発表したアーティスティックスイミング(AS)の小谷実可子(58)。来年7月30日の初戦まで残り220日を切った。挑戦の軌跡を記す連載『生涯現役!58歳 アーティスティックスイミング小谷実可子の挑戦』の2回目となる今回は「仕事編」。練習の傍らで、日本オリンピック委員会・常務理事(JOC)、世界オリンピアンズ協会・副会長(WOA)など、16の役職も持つ小谷。今年10月からは、渋谷グッドマナープロジェクトのアンバサダーに新たに就任。その理由ついて紹介していく。
【写真】生まれ育った渋谷で…ゴミ拾いをする小谷実可子
【小谷】実は私、渋谷区の出身なんです!原宿幼稚園から、渋谷区立神宮前小学校と小さい頃からバリバリの“渋谷っ子”。その時に、オリンピックを目指しながらシンクロナイズドスイミング(※現アーティスティックスイミング)をしていました。そして、ソウルオリンピックでメダル獲得するという自身の夢をかなえることができたんです。
現役を引退後、東京2020オリンピック・パラリンピックでは、スポーツディレクターに就任し、大会の運営について深く関わっていました。その時に、中に入って分かったことは、「オリンピックはアスリートのチャンピオンを決めるだけではない」ということだったんです。その裏で、社会をどのように動かすのかということを知りました。ジェンダー、環境問題など。例えば、選手村のベッドをダンボールで制作していたり、表彰台も使い終わったペットボトルで制作されていたりと、いろいろなアクションを行っていました。
東京オリンピック・パラリンピックでの経験を経て、私もオリンピアンとして幸せな人生を送っている。だからこそ『スポーツのチカラ』を借りて、これからは社会に恩返しをしていかないといけないなと考えるようになったんです。
そして、そのために何ができるのか?と思った時に、最初に思い出したのが、選手生活送っていた時に、お世話になっていた大磯ロングビーチの近くの北浜海岸でのビーチクリーン。
通っていたマッサージの先生がビーチクリーンをやっていると言っていたのを思い出して、何十年ぶりかに連絡を取り、『ビーチクリーンやっていますか?』と聞くと、今もやっています!と言われて、そこから月1回ビーチクリーンの活動を行いました。
ゴミ拾いに行くのに、車で行くのはちょっとまずいでしょ(笑)。ということで、貯金をはたいて電気自動車を購入したんです。
活動をスタートしてみたら、『小谷さんがやるなら地元民もやらなきゃね』ということで、多くの方が参加してくれるようになりました。地元の東海大学の学生さんたちが来てくれたり、仲間のオリンピアンたちも家族で来てくれるようになったんです。オリンピアンが動くことで、回りの人たちもインフルエンスすることができると感じました。
そんな時に、生まれ育った渋谷区の原宿近辺でテレビ番組のロケをする機会がありました。友人も渋谷未来デザイン(※渋谷に集う多様な人々のアイデアや才能を、領域を越えて収集、オープンイノベーションにより社会課題の解決策と可能性をデザインする産官学民連携組織)に携わっていて、ゴミ拾いもやっているんですよと言われたことがきっかけとなり、ゴミ拾いに参加しました。
そしたら、まぁビックリ!ビーチクリーンのゴミとは全然違うゴミがたくさんあって…これって普通に持ち帰って捨てるものじゃないの?みたいなものまで路上に捨ててあって。そんな驚きもありながら、何度かゴミ拾いに参加させていただき、今回渋谷グッドマナープロジェクトアンバサダー(※渋谷区を安心安全な街にするため、迷惑路上飲酒・路上喫煙・ゴミのポイ捨てなどの社会課題を共創型で解決する活動)にも就任させていただくことになりました。
特に時間をかけているのが『排水溝』の掃除。水がきちんと流れないのが嫌なんです(笑)。読者の方も興味があれば、渋谷グッドマナープロジェクトにお問い合わせしてみてください!
■小谷実可子(こたに・みかこ)
1966年8月30日生まれ、東京都出身。ソウルオリンピックでは初の女性旗手を務め、ソロ・デュエットで銅メダルを獲得。1992年に現役引退。東京2020招致アンバサダーを務めるなど国際的に活動。東京2020オリンピック・パラリンピックでは、スポーツディレクターに就任するなど幅広く活躍。日本オリンピック委員会 常務理事(JOC)、世界オリンピアンズ協会 副会長(WOA)など、16の役職をこなしながら、2025年7月に開催される世界マスターズ水泳選手権(シンガポール大会)で、4つの金メダル獲得を目指している。
【写真】スタイル抜群!健康美あふれる姿で練習に臨む小谷実可子ら
【写真】若々しい水着姿…!金メダル“4つ”獲得を目指す小谷実可子
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現役を引退後、東京2020オリンピック・パラリンピックでは、スポーツディレクターに就任し、大会の運営について深く関わっていました。その時に、中に入って分かったことは、「オリンピックはアスリートのチャンピオンを決めるだけではない」ということだったんです。その裏で、社会をどのように動かすのかということを知りました。ジェンダー、環境問題など。例えば、選手村のベッドをダンボールで制作していたり、表彰台も使い終わったペットボトルで制作されていたりと、いろいろなアクションを行っていました。
東京オリンピック・パラリンピックでの経験を経て、私もオリンピアンとして幸せな人生を送っている。だからこそ『スポーツのチカラ』を借りて、これからは社会に恩返しをしていかないといけないなと考えるようになったんです。
そして、そのために何ができるのか?と思った時に、最初に思い出したのが、選手生活送っていた時に、お世話になっていた大磯ロングビーチの近くの北浜海岸でのビーチクリーン。
通っていたマッサージの先生がビーチクリーンをやっていると言っていたのを思い出して、何十年ぶりかに連絡を取り、『ビーチクリーンやっていますか?』と聞くと、今もやっています!と言われて、そこから月1回ビーチクリーンの活動を行いました。
ゴミ拾いに行くのに、車で行くのはちょっとまずいでしょ(笑)。ということで、貯金をはたいて電気自動車を購入したんです。
活動をスタートしてみたら、『小谷さんがやるなら地元民もやらなきゃね』ということで、多くの方が参加してくれるようになりました。地元の東海大学の学生さんたちが来てくれたり、仲間のオリンピアンたちも家族で来てくれるようになったんです。オリンピアンが動くことで、回りの人たちもインフルエンスすることができると感じました。
そんな時に、生まれ育った渋谷区の原宿近辺でテレビ番組のロケをする機会がありました。友人も渋谷未来デザイン(※渋谷に集う多様な人々のアイデアや才能を、領域を越えて収集、オープンイノベーションにより社会課題の解決策と可能性をデザインする産官学民連携組織)に携わっていて、ゴミ拾いもやっているんですよと言われたことがきっかけとなり、ゴミ拾いに参加しました。
そしたら、まぁビックリ!ビーチクリーンのゴミとは全然違うゴミがたくさんあって…これって普通に持ち帰って捨てるものじゃないの?みたいなものまで路上に捨ててあって。そんな驚きもありながら、何度かゴミ拾いに参加させていただき、今回渋谷グッドマナープロジェクトアンバサダー(※渋谷区を安心安全な街にするため、迷惑路上飲酒・路上喫煙・ゴミのポイ捨てなどの社会課題を共創型で解決する活動)にも就任させていただくことになりました。
特に時間をかけているのが『排水溝』の掃除。水がきちんと流れないのが嫌なんです(笑)。読者の方も興味があれば、渋谷グッドマナープロジェクトにお問い合わせしてみてください!
■小谷実可子(こたに・みかこ)
1966年8月30日生まれ、東京都出身。ソウルオリンピックでは初の女性旗手を務め、ソロ・デュエットで銅メダルを獲得。1992年に現役引退。東京2020招致アンバサダーを務めるなど国際的に活動。東京2020オリンピック・パラリンピックでは、スポーツディレクターに就任するなど幅広く活躍。日本オリンピック委員会 常務理事(JOC)、世界オリンピアンズ協会 副会長(WOA)など、16の役職をこなしながら、2025年7月に開催される世界マスターズ水泳選手権(シンガポール大会)で、4つの金メダル獲得を目指している。
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