和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月22日(金)

立命館アジア太平洋大学(APU)x 九州工業大学「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」に採択 ~九州から世界へ、新たな価値創造の挑戦~



立命館アジア太平洋大学(大分県別府市、学長:米山裕、以下「APU」)と九州工業大学(福岡県北九州市、学長:三谷康範、以下「九州工業大学」)は、文部科学省が推進する「令和6年度大学教育再生戦略推進費」の「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」に採択されました。




この「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」は、国内外での国際的な共修のための体制の構築等を通じ、更なる大学の国際化の推進、日本人留学生の派遣、優秀な外国人留学生の受入れ・定着それぞれが相互に作用する好循環の創出を目的としています。


今後、九州を拠点として2大学協働で、2024年から2030年までの6年間、「組織・地域・分野を超えグローバルな社会で価値を創出する人材育成」、つまり様々な文化的・社会的背景を持つ人たちと協働し新たな価値を創出し、社会をより良くするための変革を先導し実現できる人材の育成を目指し取り組みます。日本国内外での大学の役割が教育機関の枠を超え、地域と社会の持続可能な発展に貢献する「知の結節点(ハブ)」としての地位を確立し、九州から世界へさらなる国際化を進めます。


国際共修の全学的な実施体制の構築、出口に着目した留学生受入れの質の向上、地域社会と連携した活動等を支援対象とする「タイプⅠ:地域等連携型」と既存の海外大学内在外拠点の活用等により、学生を送り出せる環境の整備や現地での共修環境の構築を支援対象とする「タイプⅡ:海外展開型」の2区分があり、APUと九州工業大学は「タイプⅠ:地域等連携型」に応募し、採択に至りました。


採択プログラムの概要

【テーマ】Leap Beyond Global: 組織・地域・分野を超えたグローバルな価値創出
【目指す方向性】
① 多様性の再定義
 国籍やエスニシティに加え、年齢、ジェンダー、学修分野、多様な特性など多次元の多様性を高め、地域社会や大学の枠を超えた包括的な協働環境を構築します。
②「混ぜる」から「解を出す」
 多文化共修を基盤とし、リアルな社会課題に挑み解決策を提示。さらにテクノロジーを活用した社会実装を推進し、社会にインパクトを与えられる人材の着実な育成を目指します。
③ 理論と実践の融合
 両大学の学生が多様なステークホルダーと連携し、地域や大学と関係する世界の「地域」をフィールドとした学びを推進。2つのキャンパスを課題解決と実装の場として活用します。

【インパクト創出を目指す6つのポイント】本プログラムを通じて以下の6つの成果を目指します。
■異なる文化と協働し、社会を変革する人材を輩出
■地域における課題解決エコシステムの創出
■高度専門人材の地域流入・地域定着
■大学を結節点とした海外・国内各地域の橋渡し
■初等・中等段階からの地域社会グローバル化
■多様で包摂的な協働・共創の実践の場を提供


【共同取り組みの主な内容】
1. 多文化共修と多分野融合の推進、多文化環境の創造
 APUと九州工業大学が共同で、多文化環境での学びと文系・理系の垣根を超えた融合教育を展開します。両大学が連携し、以下2つの内容で、22科目以上の多文化共修科目を開発します。
 ◎多文化共修科目の共同実施
 ぞれぞれの大学で、地域社会における問題の発見や課題抽出、そこからの解決策の提示と実装までの過程を、正課・正課外の学びの中に組み込む取り組みを行います。同時に2大学のそれぞれの強みや専門分野を提供し合い、正課・正課外の科目の共同実施を行います。九州工業大学が提供する理工系科目とAPUの国際的視点を活用した授業を共同開発します。
 ◎国際教育寮「APハウス」の活用
 APUの国際教育寮を拠点として、両大学の学生が地域課題に取り組む共創型の仕組みを構築します。


2. 九州をフィールドとした社会課題解決型プロジェクト
 APUと九州工業大学が共同で、九州地方の課題解決を通じて社会的価値を創造します。
◎課題解決プラットフォーム「LocaLink」の運営
 両大学が協力して、地域企業や自治体と連携し、学生と地域の課題をマッチングする仕組みを構築します。九州の地域社会が直面する課題をグローバルな視点で解決します。
◎地域連携ワークショップ
 別府市や飯塚市を中心に、産学官連携プロジェクトを共同で実施します。地域企業の課題に対し、APUと九州工業大学の学生がそれぞれの専門性を活かして解決策を提案します。


3. STEAM教育と社会実装の強化
 APUと国際教育と九州工業大学の科学技術教育を融合し、次世代のグローバルリーダーを育成します。
◎AI・データサイエンスを活用した教育プログラム
 両大学がAIやデータサイエンスを活用した授業を共同で開発し、理系分野への関心を持つ学生の育成を目指します。
◎テクノロジーを活用した社会課題解決プロジェクト
 最先端技術を活用したプロジェクトを共同で推進し、学生が学びを社会に実装する機会を提供します。


4. グローバルな価値創造ネットワークの形成
 APUと九州工業大学が連携し、九州を起点に国内外で課題解決を進める仕組みを構築します。
◎グローバルリーダーシップ科目
 両大学の学生を対象に、システム思考やソーシャルインパクトを中心に据えたリーダーシップ教育を推進します。
◎海外ケーススタディプログラム
 世界各地の課題を題材とした共同プログラムを実施し、学生が国際的なビジネスや社会問題に挑戦します。



【学長コメント】

立命館アジア太平洋大学(APU)学長 米山 裕

立命館アジア太平洋大学 (APU) は、2000年の開学以来、日本で最もグローバルな大学として、比類なき多国籍・多文化の教育環境を展開してきました。来年に開学25周年を迎えますが、110ヵ国を超える国・地域からの学生がともに混ざり学ぶ、「グローバル・ラーニング・コミュニティ」を築くことができました。

今、APUは、次のフェーズへと進むための大きな一歩を踏み出す必要があります。今回採択されたプログラム名「 Leap Beyond Global:組織・地域・分野を超えたグローバルな価値創出」に示されるように、私たちは Global のさらに先を目指します。



APUは、国籍や文化の多様性に安住することなく、2030年の目標として掲げた「世界を変える」人材を育成する大学となる必要があります。これは、APUの教育や環境で培った力を活かし、社会変革やインパクトを生み出す人材を輩出することを意味します。また、大学自体も教育・研究力を活かし、社会変革の主体として積極的に行動します。



さらに、APUはこの構想を通じて、高い専門性を備えた優秀なエンジニアを産業界に輩出してきた九州工業大学と強力な連携を図り、「組織・地域・分野を超えグローバルに価値を創出する人材」を育成します。2つの大学が立地する九州の地において、新しいアイデアを社会に実装し、地域課題の解決に取り組むことで、価値を創造できる人材を育成することを目指すものです。



APUはこの取り組みを契機に、日本社会に、そして世界に向けて、新次元のグローバル大学へと飛躍する姿をお見せできるよう、研鑽を重ねてまいります。


九州工業大学 学長 三谷 康範

九州工業大学は、1909年に開学した私立明治専門学校を前身とした歴史ある国立大学として、建学の精神「技術に堪能なる士君子」の養成を理念に、これまで多くの技術に精通した人材を輩出してきました。昨今では、国、年齢、ジェンダー、専門領域などの垣根をこえた「多様性」を重視し、未来に向けた新たな価値やイノベーションの創出へ繋げていくことを目指しています。



今回採択されたプログラム名「 Leap Beyond Global:組織・地域・分野を超えたグローバルな価値創出」に示されるように、Global のさらに先の高みを目指します。



今回の採択プログラムを通じ、グローバル大学として卓越している立命館アジア太平洋大学(APU)とのさらなる連携を図ります。両大学の学生の交流により、双方の得意分野の視点を身につけ、課題発見・解決スキルを持った人材として活躍していくことを目指します。さらに、九州にキャンパスをもつ両大学のシナジーにより、新しいアイデアを活性化させ、社会に実装し、地域社会への貢献やグローバルな人材育成、さらには社会変革やインパクトを生み出す人材を輩出をします。



九州工業大学としても、この取り組みを通じ、日本社会だけでなく、世界に向けて新たな価値を創造する大学へと躍進していきます。私たちは学生とともに技術力や未来思考力を磨き、さらなる飛躍へと研鑽を重ねてまいります。





▼本件に関する問い合わせ先
全学企画オフィス 広報・ブランディングチーム
井口昌哉・ジョーンズ佳世子
住所:大分県別府市十文字原1-1
TEL:0977-78-1114
メール:r-apu@apu.ac.jp


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/



プレスリリース詳細へ https://digitalpr.jp/r/99394
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