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2024年10月06日(日)

『ヴェノム』が愛されるのは“黒い”から? 国民的アニメからゆるキャラまで独自の人気を確立する“黒キャラ”たち

『ヴェノム:ザ・ラストダンス』10月25日・26日・27日に先行上映、11月1日より全国公開(C) & TM 2024 MARVEL.  (C)2024 CPII. All Rights Reserved.
『ヴェノム:ザ・ラストダンス』10月25日・26日・27日に先行上映、11月1日より全国公開(C) & TM 2024 MARVEL. (C)2024 CPII. All Rights Reserved.
 マーベル・コミックではスパイダーマンの宿敵として登場したダークヒーローを主人公にした映画『ヴェノム』(2018年)。シリーズ3作目で最終章をうたう『ヴェノム:ザ・ラストダンス』が、10月25日、26日、27日に先行上映、11月1日より全国公開される。

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 ヴェノムは、グロテスクな風貌が強烈なインパクトを与えた一方、1つの身体に2つの人格、エディとヴェノムの奇妙な共存関係のユニークさと、狂暴でありながら愛くるしい一面を見せる特異なキャラクターが、“グロい、怖い、でもかわいい”と、日本でも興行収入21億円を超えるヒットを記録。

 21年に公開された続編『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』では、大殺戮を招く最凶ヴィランのカーネイジとの激しい死闘の中で、エディとヴェノムは一心同体となり共闘、深い信頼関係で結ばれた最強最高のバディとして世界の危機を救ってみせた。

 見た目の黒さとダークヒーローぶりは、日本でも人気の“黒キャラ”カテゴリーに分類できる。黒は神秘的で、カッコよさや強さ、時には危険さを感じさせる色であり、「黒」というテーマや色を持つキャラクターの中には、独自の人気を確立するものも少ない。

 例えば、『名探偵コナン』に登場する黒ずくめの組織。手塚治虫が生み出した天才外科医ブラック・ジャック。サンリオのキャラクター・クロミ(『おねがいマイメロディ』)。黒を基調としながらも「明るさ」や「ユーモア」を表現してその可能性を広げたくまモン。ごく一部ではあるが、人気の黒キャラと一緒に、ヴェノムを紹介する。

■黒ずくめの組織(『名探偵コナン』)

 2024年9月時点で105巻までコミックスが発売され、1997年以降毎年上映されている劇場版の最新作『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』は興行収入150億円を突破するなど、国民的コンテンツとなった『名探偵コナン』。その記念すべき第1話から登場する主人公・江戸川コナンの因縁の相手“黒ずくめの組織”。かつて組織に所属した灰原哀や、公安警察のスパイとして組織に侵入する安室透といった、大人気キャラクターと切り離すことができない国際的犯罪組織の存在なくして、物語は成り立たない。組織の人間は総じて“黒”の衣服に身を包み、未だ謎に包まれたその全貌は多くが読者をひきつけている。

■クロミ(『おねがいマイメロディ』/サンリオ)

 テレビアニメ『おねがいマイメロディ』の製作時に主人公のマイメロディのライバル的存在として誕生した。ピンクのどくろがついた“黒いずきん”がチャームポイント。小悪魔的なビジュアルで、乱暴ものに見える言動をして誤解されがちだが、姉御肌で人情に厚く、「かっこいい男の子」が大好きなとても乙女チックなギャップを持つ。ファン投票で決まる「サンリオキャラクター大賞」では、2010年代には10位前後を行き来していたが、20年には7位、21年には5位、そして22年からは3年連続3位をキープしている大人気キャラクターへ成長した。

■ブラック・ジャック/間黒男(『ブラック・ジャック』)

 漫画の神様・手塚治虫による天才外科医の活躍を描いた医学ドラマの主人公であるブラック・ジャック(本名:間黒男)は、その名前も、常に身を包むコートも黒。人間の病苦や生死について真正面から向き合い、圧倒的なストーリーと画力によって紡がれる本作は、1973年に初めて登場して以来、幾度もアニメや舞台などでメディアミックスが繰り返されている。見る者の心に刻まれる感動と深い問いかけを与え続けているブラック・ジャックは日本における“黒”の象徴の一つだ。

■くまモン

 2011年3月の九州新幹線全線開業をきっかけに生まれた熊本県PRマスコットキャラクター・くまモン。熊本城をモチーフとした“真っ黒”な体に真っ赤なほっぺ、少しとぼけた表情が特徴。その人気と知名度はゆるキャラ界では圧倒的で、公式Xのフォロワーは80.6万人(10月6日現在)。熊本県の営業部長兼しあわせ部長として献身的に働くくまモンがもたらした関連商品売上高は2011年の登場以降、累計1兆4000億円(※2024年4月熊本県広報情報)にものぼる。海外でも人気拡大中。

■ヴェノム

 赤と青のスーツを身に着けたスパイダーマンとは対照的に、グロテスクな“黒い体”のヴェノム。強靭で真っ黒な肉体と鋭い牙、長く伸びる真っ赤な舌で人を喰らう地球外生命体が、人間のエディに寄生したことから始まった物語。ヴェノムと深い信頼関係で結ばれていくエディを演じるトム・ハーディは「ヴェノムは無慈悲だし、彼にとって基本的にルールは一切ないから、演じるのに最高のキャラクターなんだ。すごく複雑なキャラクターだよ」と魅力と語っている。<最も残虐な悪>として登場し、“俺様”気質でありながらも、エディのことが大好きになっていくツンデレなところが愛らしい。そんなヴェノムの<隠された秘密>が初めて明かされるという『ヴェノム:ザ・ラストダンス』。ヴェノムとエディが迎える<ラストダンス>とは――。

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提供:oricon news