和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月05日(土)

【動画】悪天吹き飛ばし 盛大に 田辺市街地で弁慶まつり、和歌山

「紀州弁慶よさこい踊り」のコンテスト予選で演舞を披露する参加者(5日、和歌山県田辺市扇ケ浜で)
「紀州弁慶よさこい踊り」のコンテスト予選で演舞を披露する参加者(5日、和歌山県田辺市扇ケ浜で)
迫真の演技で観客を魅了した「演劇・弁慶伝説」(4日、和歌山県田辺市東陽で)
迫真の演技で観客を魅了した「演劇・弁慶伝説」(4日、和歌山県田辺市東陽で)
 和歌山県田辺市の秋を代表するイベント「第36回弁慶まつり」(実行委員会、推進団体協議会主催)が4、5の両日、市街地で開かれた。田辺が生誕地とされる武蔵坊弁慶にちなんだイベント。雨天の心配もされる中、よさこい踊りや演劇など多彩な催しが繰り広げられ、熱気に包まれた。

■躍動 よさこい踊り

 メインイベントの一つ「紀州弁慶よさこい踊り」は5日にあり、32チーム総勢約680人が各所で演舞した。扇ケ浜会場の特設ステージでは、市内外から集まった踊り手たちが華やかな衣装をまとい、笑顔や大きなかけ声とともに、躍動感あふれる踊りを披露した。

 トップを切った田辺市のチーム「夢幻」の梅本幸永さん(46)は「新曲、新衣装で臨んだ。緊張は振り切って踊ることができた。何より皆の笑顔が最高だった」と笑顔で話した。

 5日午後からは、勇壮な弁慶をイメージした「弁慶ゲタ踊り」があり、18団体約640人が参加。夜には「田辺花火大会」(田辺観光協会、田辺市主催)で約3500発の花火が田辺湾を彩る。

■迫真 演劇・弁慶伝説

 4日夜には「演劇・弁慶伝説」が田辺市東陽、闘雞神社境内の特設ステージで上演された。雨の中での公演だったが、弁慶の生涯を描いた迫力ある舞台が繰り広げられ、会場には雨具を身に着けた観客約300人が集まった。

 弁慶役の西村博也さん(24)、妻・玉虫役の水野夢さん(19)ら出演者が、弁慶の誕生から壇ノ浦への出陣までを熱演。熊野水軍が源氏と平家のどちらに付くかを占うシーンでは、本物の鶏2羽が登場し、「鶏合わせ」と呼ばれる神事を再現した。

 田辺市中三栖の井谷純子さん(75)は「めいの子どもが子玉虫役として出ているので見に来た。弁慶はとてもかっこよく、演者の体格などがぴったりで、人物がそのままいるような劇だった」と話した。