和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月12日(木)

竹5千本で巨大アート 10月完成目指す、白浜アドベンチャーワールド、和歌山

竹で作る巨大アート作品の完成予想図(パンダバンブーアートプロジェクト実行委員会提供)
竹で作る巨大アート作品の完成予想図(パンダバンブーアートプロジェクト実行委員会提供)
 和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」に10月、竹5千本を使った高さ約10メートルの巨大アート作品が登場する。園で飼育しているジャイアントパンダが食べない竹の幹の部分や食べ残した部分を資源として使う「パンダバンブーアートプロジェクト2024」(実行委員会主催)の一環。作品完成後の1年間、園内では世代を超えた人、動物、自然がつながる多彩なイベントが計画されている。


 実行委員会は、アドベンチャーワールドを運営するアワーズ(大阪府松原市)、白浜町、大阪府岸和田市、和歌山大学などで構成。実行委員長は、竹あかり総合プロデュース集団「CHIKAKEN(ちかけん)」の池田親生さん。アート作品の設計は台湾出身の世界的芸術家ワン・ウェンチー(王文志)さんが担当する。

 作品は、高さが最高で約10メートル、長さは約20メートル。設置場所は、園内にある希少動物繁殖センター「パンダラブ」エリア。

 作品コンセプトは「きらめく丘」。県内に連なる山々のような形をした大小二つの「丘」を竹で編み、人間と自然、人間と動物といった「つながり」を表現する。世界中の人々の自然への愛に明かりをともすことを願い「竹あかり」を添えて作品を完成させる。

 ワンさんは、竹を使った巨大な建築物をつくることで知られ、アジア、ヨーロッパ、北米と、世界中で作品を発表している。昨年、アドベンチャーワールドで300本の竹を使った作品を制作。その際に多くの親子連れが作品の周囲で遊んでいるのを見て、今回の作品の着想を得たという。

 実行委は、6月から白浜町と岸和田市で竹を切り出し、8月から作品の制作に入る。10月には完成イベントを計画している。

 6月9日に岸和田市でキックオフイベント「竹取り初めセレモニー」を開催。6月下旬から資金集めのためのクラウドファンディングを実施し、支援者には完成パーティーや、制作アーティストのトークイベント、竹あかり制作ワークショップへの参加などの返礼品を用意している。

■ボランティア募集

 実行委員会では、竹の切り出し作業、作品制作、イベントなどに携わるボランティアスタッフを募集している。公式サイト(https://www.aws-s.com/pandabamboo-art/)で受け付けている。