和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月22日(金)

外来カミキリ確認されず

クビアカツヤカミキリの被害がないかサクラの木を調べる県や田辺市の職員(22日、和歌山県田辺市中芳養で)
クビアカツヤカミキリの被害がないかサクラの木を調べる県や田辺市の職員(22日、和歌山県田辺市中芳養で)
 和歌山県の西牟婁地方クビアカツヤカミキリ連絡会議が15日から22日にかけて、田辺市や西牟婁郡で、梅やモモ、スモモなどの木に被害を及ぼす外来の昆虫、クビアカツヤカミキリの発生状況を調査したところ、被害は確認されなかった。

 クビアカツヤカミキリの成虫は体長2~4センチ。光沢のある黒色で胸の部分が赤いのが特徴。幼虫がバラ科の木の内部を食い荒らし、枯れさせる。全国的に被害が広がっており、県内では2017年にかつらぎ町で成虫を確認して以降、紀北地方で被害本数が多いが、昨年は御坊市や日高川町、由良町でも被害が見つかり、農家や関係者は警戒を強めている。

 被害拡大の防止、対策のためには早期発見が重要となる。西牟婁地方クビアカツヤカミキリ連絡会議による調査は6年目になる。

 構成する県や各自治体、JA紀南の職員が出て、田辺市や上富田町、白浜町、すさみ町で、梅の木760本、スモモの木200本、サクラの木900本について、幼虫が出す「フラス」と呼ばれる木くずとふんが混じった排出物がないかなど、根元や幹、枝などを見て回った。

 各樹種とも年2回の調査で次回、梅やスモモは11月に調査を予定している。サクラは未定。

 県は、クビアカツヤカミキリの成虫やフラスを見つけた場合は、振興局や各自治体、JAまで連絡してほしいと呼びかけている。