和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月22日(金)

「梅の傷に理解を」 JAグループ ひょう害で販売資料、和歌山

青梅の販売コーナーで掲示するなど、ひょうによる被害を説明するために作った資料
青梅の販売コーナーで掲示するなど、ひょうによる被害を説明するために作った資料
 3月に降ったひょうで、特産の梅に傷が付くなど大きな被害が出ているのを受け、JAグループ和歌山は、ひょうのために傷が付いているが味や口にするのに問題はないことを消費者に理解して買ってもらおうと、販売用の説明資料を作った。


 ひょうは3月20日に広範囲で降り、和歌山県によると、主産地のみなべ町や田辺市のほか白浜、上富田、すさみ、印南、日高川、有田川の各町でも被害が確認され、被害面積は約4千ヘクタール、被害額は約21億5千万円に上る。

 今年は、暖冬の影響で不完全な花が多かったことなどから不作で、その上にひょうによる被害を受けて、生産者や販売関係者を悩ませている。JAでは傷の付いた青梅も市場出荷せざるを得ない中で、市場側から、消費者に対して傷についての説明をする資料の要望があり、JAグループ和歌山の取り組みとして作った。資料データを各市場に提供し、量販店など販売コーナーで掲示するなど活用してもらう。

 「和歌山の梅産地では大量のひょうにみまわれ、果実の打撲、裂傷などが発生しました。梅酒や梅ジュースなどでお召し上がりいただくには問題ありません。梅干しは傷口がやや硬い漬け上がりになる場合がありますが、それ以外は問題ありません」と説明している。

 「農家が一生懸命育てた青梅への皆さまのご理解をお願いいたします」と呼びかけている。

 県農業協同組合連合会の果実販売担当者は「天候のことであり、産地の置かれている実情を消費者の皆さんにご理解いただき、買っていただければ」と話している。