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2024年12月22日(日)

脳卒中センターを設置 和歌山県立医大病院

 和歌山県立医科大学付属病院(和歌山市紀三井寺)は、「脳卒中センター」を設置した。院内の複数の診療科が連携し、新たな治療法を研究したり、他病院の診断を支援したりするなど、組織的に県全体の診療充実を目指す。患者からの相談も受ける。

 脳卒中は脳出血や脳梗塞、くも膜下出血などの脳血管疾患で、三大死因の一つとされる。寝たきりの原因の1位となっており、県内でも患者数は多い。

 一方で、脳卒中は早期に適切な治療をすることで高い治療効果が得られる。そこで、同院は各診療科で連携し、専門性や高度性を高めると同時に、組織的にノウハウを広く提供していこうとセンターを設けた。

 具体的には、これまで脳卒中の治療や研究を主に担っていた脳神経外科と、脳神経内科や救急科、放射線科、リハビリテーション科などが連携。新治療法の研究開発や、遠隔システムなどを活用した他病院への診断支援、専門的医療従事者の人材育成、県民への情報提供、患者や家族からの相談支援などをする。

 脳神経外科の中尾直之教授は「センター設置をきっかけに、県内での脳卒中の診療をより充実させていきたい」と話している。

 患者や家族らからの相談はセンター(073・441・0822)で受け付けている。