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2024年11月16日(土)

8年連続で黒字 18年度紀南病院組合決算

8年連続で黒字決算となった紀南病院(田辺市新庄町で)
8年連続で黒字決算となった紀南病院(田辺市新庄町で)
 田辺、白浜、上富田、みなべの4市町で構成する公立紀南病院組合は、2018年度事業会計の決算を公表した。経常損益は1億3085万円の黒字。8年連続の黒字決算となった。


 組合は、紀南病院(田辺市新庄町)と紀南看護専門学校(同)、紀南こころの医療センター(田辺市たきない町)を運営している。

 18年度の延べ入院患者数は、前年度と比べて2224人多い14万7386人だった。1日の平均患者数は紀南病院が303・7人、こころの医療センターは100・1人。病床利用率は紀南病院が85・3%、こころの医療センターは50・6%。

 延べ外来患者数は22万9282人で、前年度と比べて2821人減少した。1日平均は紀南病院が794・7人、こころの医療センターは145人。

 18年度の総収益は124億9714万円(前年度比4・5%増)。病院経営の根幹となる医業収益は112億3321万円で、前年度と比べて5億4643万円(5・1%)の増収だった。

 医業収益のうち、入院収益は68億2899万円(前年度比4・8%増)、外来収益は38億4060万円(同6・6%増)。外来患者数は減少したが、診療単価が上昇したことで外来収益の増加につながった。

 一方、総費用は123億6629万円(同3・8%増)だった。免疫治療薬「オプジーボ」など高額薬品の使用が増えたことで、材料費が前年度と比べて2億9481万円(9・7%)の増加となっている。

 このほどあった組合議会定例会で、管理者の真砂充敏田辺市長は「今後も良質な医療を提供し続けていくためには、医療機器の更新や高額薬品の購入に多額の費用がかかることが見込まれる。8年連続の黒字に気を緩めることなく、引き続き健全経営できるように努力していきたい」と述べた。

 決算認定は決算審査特別委員会(議員6人)に付託された。