和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

早くもインフルエンザ流行 9月は14年ぶり、和歌山

和歌山県庁
和歌山県庁
 和歌山県は15日、第36週(9月4~10日)に、県内がインフルエンザの流行期に入ったと発表した。インフルエンザは毎年第36週から翌年第35週までが一つのシーズンとされており、シーズン最初の週と同時の流行期入りは14年ぶり。11月下旬~翌年1月ごろに流行期入りする例年に比べ、2カ月以上早く、県は注意を呼びかけている。


 県内の決まった49医療機関から毎週、患者数が報告されている。その平均が1人以上で流行期入りとされる。第36週の平均患者数は3・71人で、保健所管内別では多い方から新宮(11・0人)、田辺(6・29人)、御坊(4・33人)など、特に県南部に多い傾向となっている。

 学校関係では、第36週に県内4小学校の5学級が学級閉鎖となった。第37週(11~17日)は中学校や高校を含め、さらに増える見込みという。

■実質は盆から流行

 平均患者数は第33週(8月14~20日)から1人を超えているが、インフルエンザのシーズンを第36週目からとしているため、今期の流行期入りも第36週となる。

 県によると、新型インフルエンザが流行した2009~10年期も、シーズン開始の09年第36週(8月31日~9月6日)に流行期入りし、その後警報基準を超えた。シーズン開始とともに流行期入りするのはこの時以来。

 流行期入りが例年より早いことについて県は、ここ数年、新型コロナウイルスの感染予防のため、感染症対策が取られたことにより、インフルエンザに感染して免疫を得た人が少ないためと考えられるとしている。新型コロナが流行した20~21年期と21~22年期は、インフルエンザは流行期入りしなかった。

 県は「例年と状況が異なり、今後の状況が見えにくいが、拡大していく可能性もある」とし、新型コロナの感染者数も増加傾向にあることから「医療が逼迫(ひっぱく)する恐れもある。そうならないよう、感染対策を取ってほしい」としている。