和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

春呼ぶヒロメ漁 田辺湾でピーク

ヒロメを巻き取って船に上げる漁師(6日、田辺湾で)
ヒロメを巻き取って船に上げる漁師(6日、田辺湾で)
 田辺湾に春を呼ぶ海藻ヒロメ(ヒトハメ)漁がピークを迎えている。漁師によると、今年は漁期が遅れており、例年より量が少ないという。漁は今月下旬まで続く見込みで、今後に期待している。

 ヒロメはワカメの仲間でうちわ状になり、大きなものは1メートルほどに成長する。とろみがあってシャキシャキ感が特徴。全国でも紀伊半島南部などの限られた海域にしか分布していない。

 田辺市の新庄漁協では15人ほどがヒロメ漁をしている。漁師は水深5メートル前後の海域で、長い特殊なさおを操りながらヒロメを巻き取る。浅い場所では箱眼鏡を使い、深い所では感触を頼りにヒロメを探す。