高台へ逃げろ! 「世界津波の日」に合わせ訓練
国連が定めた「世界津波の日」(5日)に合わせ、和歌山県みなべ町や印南町で地震や津波を想定した避難訓練があった。
■3年ぶりに避難訓練 みなべ、2851人参加
みなべ町の避難訓練は6日にあった。コロナ禍で中止していたため、3年ぶりの開催。町内5地域にある34自主防災会がそれぞれ計画した。
訓練は午前8時、強い揺れの地震が発生し大津波警報が発表されたと想定した。参加した住民は防災放送を合図に、姿勢を低くして頭を守り動かない行動を取る「シェイクアウト訓練」をした後、各地区の高台などにある避難場所まで逃げた。避難場所では参加者の名簿を作成し、要支援者の参加者数を把握した。清川地域は「シェイクアウト訓練」だけで、他の4地域は避難訓練をし、計2851人が参加した。
同町南道と東吉田にまたがる防災拠点エリアには、東吉田区や栄町区の住民が徒歩や自転車で避難した。町の津波ハザードマップでは南海トラフ巨大地震が発生すれば、この周辺地区には高さ10メートルの津波が24分で到達すると予想されている。この日の訓練では早い人で約6分で到着した。
東吉田区の川口松太郎区長(74)は「これまでの避難場所は平地にある鎌田池公園だったが、ここは海抜が20メートル以上あるので安心できる。場所を変えて初めての訓練で、参加者も多く、スムーズにできた」と話した。
地区によっては一斉の避難訓練の後、防災ビデオを見たり、備蓄している消費期限切れ間近の非常食を試食したりもした。
◇
町職員の参集訓練もあった。経路の安全性や所要時間などを検証するとともに、災害対策本部の初動対応を検証した。
想定は避難訓練と同じで、各職員はスマートフォンなどで安否を町に知らせるメールを送った後、同町谷口の生涯学習センターに徒歩や自転車、遠方の人は自動車で向かった。橋の損壊や斜面の崩土などで道が通れなくなっていることを想定しており、被害状況を確認し、報告する訓練もした。
生涯学習センターには1時間以内に100人が到着。小谷芳正町長を本部長に災害対策本部を設置し、会議を開いた。
■高台避難や避難所設営 印南、全町民を対象に
印南町では5日、全町民を対象とした地震津波防災訓練が行われた。訓練放送を合図に避難訓練が町内全域で行われ、沿岸部にある同町印南の町体育センターでは避難所開設訓練をしたりした。
町が毎年、世界津波の日に合わせて実施している。全戸配布のチラシや町ホームページで訓練への参加を町民に呼びかけた。
南海トラフ巨大地震が発生した場合、印南町では震度6強以上の揺れ、最大高15メートルの津波が予想されており、この訓練でも同規模を想定した。
訓練放送の直後に、町民が自宅などその場で「姿勢を低くして頭を守り、じっとする」という安全行動を実行。地震発生の約3分後、訓練放送やスマートフォンの緊急速報メールで大津波警報が伝えられると、沿岸地域の住民が最寄りの避難場所に向かった。消防車両などが地域内を巡回、ただちに避難するよう呼びかけた。
沿岸部の同町印南にある印南避難センター(海抜27メートル)周辺でも、町職員らが「津波が来たぞ」と大声で住民を誘導。センターに到着した住民は災害備蓄食を受け取った。
避難所開設訓練は、町自主防災会連絡協議会をはじめ各種団体、小中学校などが参加。避難所内の間仕切りや簡易トイレの組み立てなどをした。避難所の受け付けや救護の訓練もした。
防災に関連する体験コーナー、消火作業や備蓄食糧の試食、ドローン操作体験、自衛隊による車両展示もあった。
■3年ぶりに避難訓練 みなべ、2851人参加
みなべ町の避難訓練は6日にあった。コロナ禍で中止していたため、3年ぶりの開催。町内5地域にある34自主防災会がそれぞれ計画した。
訓練は午前8時、強い揺れの地震が発生し大津波警報が発表されたと想定した。参加した住民は防災放送を合図に、姿勢を低くして頭を守り動かない行動を取る「シェイクアウト訓練」をした後、各地区の高台などにある避難場所まで逃げた。避難場所では参加者の名簿を作成し、要支援者の参加者数を把握した。清川地域は「シェイクアウト訓練」だけで、他の4地域は避難訓練をし、計2851人が参加した。
同町南道と東吉田にまたがる防災拠点エリアには、東吉田区や栄町区の住民が徒歩や自転車で避難した。町の津波ハザードマップでは南海トラフ巨大地震が発生すれば、この周辺地区には高さ10メートルの津波が24分で到達すると予想されている。この日の訓練では早い人で約6分で到着した。
東吉田区の川口松太郎区長(74)は「これまでの避難場所は平地にある鎌田池公園だったが、ここは海抜が20メートル以上あるので安心できる。場所を変えて初めての訓練で、参加者も多く、スムーズにできた」と話した。
地区によっては一斉の避難訓練の後、防災ビデオを見たり、備蓄している消費期限切れ間近の非常食を試食したりもした。
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町職員の参集訓練もあった。経路の安全性や所要時間などを検証するとともに、災害対策本部の初動対応を検証した。
想定は避難訓練と同じで、各職員はスマートフォンなどで安否を町に知らせるメールを送った後、同町谷口の生涯学習センターに徒歩や自転車、遠方の人は自動車で向かった。橋の損壊や斜面の崩土などで道が通れなくなっていることを想定しており、被害状況を確認し、報告する訓練もした。
生涯学習センターには1時間以内に100人が到着。小谷芳正町長を本部長に災害対策本部を設置し、会議を開いた。
■高台避難や避難所設営 印南、全町民を対象に
印南町では5日、全町民を対象とした地震津波防災訓練が行われた。訓練放送を合図に避難訓練が町内全域で行われ、沿岸部にある同町印南の町体育センターでは避難所開設訓練をしたりした。
町が毎年、世界津波の日に合わせて実施している。全戸配布のチラシや町ホームページで訓練への参加を町民に呼びかけた。
南海トラフ巨大地震が発生した場合、印南町では震度6強以上の揺れ、最大高15メートルの津波が予想されており、この訓練でも同規模を想定した。
訓練放送の直後に、町民が自宅などその場で「姿勢を低くして頭を守り、じっとする」という安全行動を実行。地震発生の約3分後、訓練放送やスマートフォンの緊急速報メールで大津波警報が伝えられると、沿岸地域の住民が最寄りの避難場所に向かった。消防車両などが地域内を巡回、ただちに避難するよう呼びかけた。
沿岸部の同町印南にある印南避難センター(海抜27メートル)周辺でも、町職員らが「津波が来たぞ」と大声で住民を誘導。センターに到着した住民は災害備蓄食を受け取った。
避難所開設訓練は、町自主防災会連絡協議会をはじめ各種団体、小中学校などが参加。避難所内の間仕切りや簡易トイレの組み立てなどをした。避難所の受け付けや救護の訓練もした。
防災に関連する体験コーナー、消火作業や備蓄食糧の試食、ドローン操作体験、自衛隊による車両展示もあった。