和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月16日(土)

車が通れる迂回路に着工 通行止め長期化のみなべ町高野

車の迂回路を整備するため樹木の伐採や田畑の埋め立てが始まった。左奥は崩れ落ちた斜面(24日、和歌山県みなべ町高野で)
車の迂回路を整備するため樹木の伐採や田畑の埋め立てが始まった。左奥は崩れ落ちた斜面(24日、和歌山県みなべ町高野で)
地図・みなべ町高野迂回路
地図・みなべ町高野迂回路
 崩土により県道が通行止めになっている和歌山県みなべ町高野で、車が通れる迂回(うかい)路を整備するための工事が始まった。現在、樹木の伐採などをしており、その後に土を盛るなどして道を整備する。県日高振興局建設部は「地元の要望に応えられるよう、できるだけ早く完成させたい」としている。


 崩土の現場は高城天宝神社の上流約600メートル地点。県道たかの金屋線沿いの斜面が7月20日、延長約40メートル、高さ約40メートルにわたって崩れ、現在も広範囲にわたって地滑りの状態が続いている。幅員約5メートルの県道は土砂でふさがったままで、復旧のめどは立っていない。

 県は対策に向け、地滑りの範囲や深さなどを確認するため、斜面の6カ所でボーリングして調査を続けている。

 本復旧までは長期を要する見通しで、応急的な対策として車の迂回路を整備する。住民が主体となり歩行者用の迂回路を整備しており、車用も同じようなルートで計画している。22日に着工した。

 計画によると、延長は約180メートル。樹木を伐採した後、田畑や植林地を埋め立て、川も土を盛るなどして対岸に渡って、再びこちら側に戻るルートで整備する。工事中、歩行者用の迂回路は安全に通れるように一時的に付け替えるという。

 高野区長の大串哲也さん(54)は「早く対応してくれてありがたい。できるだけ早く完成させてほしいし、安全性の確保もお願いしたい」と話している。