ナミビアのモーヴェン・マスソ・ルスウェニョ駐日特命全権大使が８日、和歌山県の上富田町の奥田誠町長を表敬訪問した。町は４月、コロナ禍での支援として同国に防護服などを寄贈しており、ルスウェニョ大使は奥田町長に直接、感謝の気持ちを伝えた。


　アフリカ南西部のナミビアは２０１９年、ラグビーワールドカップ日本大会に出場した際、代表チームが上富田町で合宿をしたつながりがある。奥田町長とも交流していたルスウェニョ大使から昨年、新型コロナウイルス感染症に対する支援の依頼があり、町は防護服やゴーグル、手袋などの４５セットを寄贈。また、県が不織布マスク１０万枚、県ラグビーフットボール協会が支援金１０万円を贈っていた。

　８日、上富田町を訪れたルスウェニョ大使は、同町朝来の上富田文化会館で奥田町長と会談。対面した両者はハグと握手をして再会を喜んだ。その後、奥田町長はねぎらいの言葉をかけて、町のマスコット「ひょうたんせんぱい」のバッジや梅ジュースなどをプレゼント。ルスウェニョ大使はナミビアの国旗などを描いたペンやＵＳＢメモリーなどを贈った。

　また、ルスウェニョ大使は、支援物資と一緒に撮った写真を奥田町長に手渡して「ありがとうございます。感謝の気持ちを表しに来ました。（上富田町は）日本で大好きな町の一つです」と感謝を述べた。

　ルスウェニョ大使は同日、上富田スポーツセンターや「ヤマヨテクスタイル」の工場、白浜町のアドベンチャーワールドなどを視察した。７日には仁坂吉伸知事とも会談し、和歌山大学で特別講義をした。９日は那智勝浦町の熊野那智大社を公式参拝し、串本町の南紀熊野ジオパークセンターや橋杭岩なども視察した。