和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

カワウソの生態を動画で解説 22日、AWなど関西8施設がリレー

アドベンチャーワールドで飼育されているコツメカワウソ(アドベンチャーワールド提供)
アドベンチャーワールドで飼育されているコツメカワウソ(アドベンチャーワールド提供)
 「世界カワウソの日」(5月25日)にちなんで、和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」など日本動物園水族館協会所属の関西8施設が22日、各施設公式の動画投稿サイト「ユーチューブ」や写真共有アプリ「インスタグラム」を使ってリレー形式で動画を配信する。各施設がテーマを設定し、カワウソの生態や特徴、取り巻く状況などについて解説し、保全などを呼びかける。

 「世界カワウソの日」は、絶滅の恐れがある野生のカワウソ類の現状や生態について広く知ってもらおうと「国際カワウソ保護基金」(イギリス)が制定。毎年5月の最終水曜日としている。

 カワウソは、カナダカワウソ、スマトラカワウソなど世界で13種類が生息しているとされている。

 北海道―九州に広く生息していたニホンカワウソは、生息地の破壊と乱獲で絶滅。日本で最後に確認されたのは1983年の高知県だった。和歌山県立自然博物館によると、48年にすさみ町太間川と北山村七色ダム周辺で生息していたという記録があり、54年の和歌山市友ケ島を最後に県内では確認されていない。

 インドや中国南東部などに生息するコツメカワウソを飼育しているアドベンチャーワールドは「配信を通して、かわいいだけではないカワウソの秘密を伝え、環境課題解決への貢献や、行動変容を促すきっかけになれば」と話している。

 動画の配信時間、施設、テーマは次の通り。

 午前9時~鳥羽水族館(三重県鳥羽市)「カワウソの種類・生息地」▽10時~神戸どうぶつ王国(神戸市)「カワウソの生息数減少の現状」▽11時~王子動物園(神戸市)「カワウソを取り巻く問題」▽正午~伊勢シーパラダイス(三重県伊勢市)「カワウソの前肢・餌」▽午後1時~姫路セントラルパーク(兵庫県姫路市)「カワウソの体のしくみ」▽2時~アドベンチャーワールド「カワウソの繁殖、人工哺育」▽3時~海遊館(大阪市)「カワウソの健康管理」▽4時~ニフレル(大阪府吹田市)「カワウソの社会性」。カワウソの体調などにより、内容や時間を変更する場合がある。