和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月15日(金)

金額、人数共に過去最高 みなべ町のふるさと納税

寄付額に応じて贈られる返礼品。庁舎玄関ロビーに展示されている(和歌山県みなべ町芝で)
寄付額に応じて贈られる返礼品。庁舎玄関ロビーに展示されている(和歌山県みなべ町芝で)
 和歌山県みなべ町へのふるさと納税による2021年度の寄付金は1億5106万1千円で、過去最高だった20年度(9006万6千円)の約1・6倍となった。町は新型コロナウイルスによる「巣ごもり需要」が最大の要因とみている。


 町総務課によると、寄付人数も過去最高の1万3868人で前年度(7990人)の約1・7倍と大幅に増えた。

 申込者数は、月別では12月が最も多く3699人。11月の1763人、9月の1166人、10月の1081人、7月の1053人、5月の1026人と続いた。同課によると12月に多かったのは「税金の申告が12月までのため、毎年同じような状況になる」という。

 寄付者の住所を都道府県別にみると、最多は東京都の3353人で、大阪府の1402人、神奈川県の1330人、愛知県の877人、兵庫県の801人、埼玉県の795人、千葉県の774人と続いた。

 1人当たりの寄付額は1万円が多かった。

 寄付金の使途は7項目から選んでもらっており、最多は梅や備長炭、漁業、観光振興に活用する「うめ世界一の元気なまちづくり」で、5463人が計5902万円を寄付した。次は「指定なし」(3356人、計3664万2千円)で、「緑豊かで快適なまちづくり」(2364人、計2578万4千円)、「便利・安心・安全なまちづくり」(967人、計1026万4千円)が続いた。返礼品なしの「新型コロナウイルス感染症対策」は2人で計25万円で、前年度より少なかった。

 町は1件当たり1万円以上の寄付に対し、寄付額に応じて梅干しや梅酒、備長炭など町の特産品を返礼品としてカタログから選んでもらって贈っている。梅干しが最も人気で、9割ほどを占めているという。寄付者からは「コロナに負けずに頑張って」「おいしい梅干しを作って」といったメッセージがあったという。

 大幅に増えた要因について同課は「巣ごもり需要が大きいだろうが、ふるさと納税が全国的に宣伝されていることで浸透してきているのもあると思う」と説明。「新規もリピーターも増えており、本当にありがたい。元気で魅力あるまちづくりのために有効に使っていきたい。今後もふるさと納税を通じて町をより知ってもらえるよう、PRを続けたい」と話している。