和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

EV充電器4カ所で利用再開 和歌山県田辺市内の道の駅

利用が再開された電気自動車の急速充電器(和歌山県田辺市鮎川で)
利用が再開された電気自動車の急速充電器(和歌山県田辺市鮎川で)
 和歌山県田辺市内の「道の駅」4カ所で、電気自動車(EV)用急速充電器の利用が再開された。設置、運用していた民間事業者の撤退により1年間にわたって停止したままになっていたが、別の事業者が運用を引き継いだ。市の担当者は「利用を再開できることになり、とてもありがたい。道の駅の利便性向上や観光振興につなげたい」と話している。


 再開したのは「ふるさとセンター大塔」(鮎川)、「熊野古道中辺路」(中辺路町近露)、「奥熊野古道ほんぐう」(本宮町伏拝)、「龍神ごまさんスカイタワー」(龍神村龍神)。停止していた充電器は6カ所あったが、幹線道路沿いであることや近隣に急速充電器がないことなどを考慮し、4カ所で再開することになったという。残る「紀州備長炭記念公園」(秋津川)と「龍神」(龍神村龍神)の充電器は撤去する予定。

 これらの充電器は、2016年に民間事業者が国の補助金を活用して設置。いずれも山間部にあり、走行中のバッテリー切れの不安が軽減され、EV利用者の利便性が向上するとして観光面での効果も期待された。

 しかし、利用回数が少なく採算が合わないとして、昨年3月末の契約満了に伴って運用を停止。EV利用者からは「不便になった」という声が市に寄せられた。

 市によると、その後、大手電力会社や自動車メーカーなどが出資する「イーモビリティパワー」(東京都)から「事業を引き継ぎたい」との申し出があった。市は土地を貸し、電気代などの維持管理費用や設備の更新費用は事業者が負担する。

 また、市が14年に充電器を設置した道の駅「水の郷日高川 龍游」(龍神村福井)についても、この事業者が運用を担うことになったという。