和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月10日(木)

最優秀作品賞は千葉の杉山さん 田辺市龍神村の造形大賞

最優秀作品賞に選ばれた「暴風雷雲龍虎激突/神々の祝福」の前面
最優秀作品賞に選ばれた「暴風雷雲龍虎激突/神々の祝福」の前面
「暴風雷雲龍虎激突/神々の祝福」の後面
「暴風雷雲龍虎激突/神々の祝福」の後面
 和歌山県田辺市龍神村の「龍の里づくり委員会」主催、第2回「龍神村 龍の造形大賞」の入賞作品が決まった。全国から応募のあった48点から、最優秀作品賞に千葉県の杉山幸則さんの作品「暴風雷雲龍虎激突/神々の祝福」が選ばれた。杉山さんは昨年に続き2年連続の受賞。他に11点が入賞した。

 龍神村の特性を生かした地域づくりを進めている同委員会が、2020年に始めた。龍をテーマにした造形作品の展示会を龍神村で開くことで、住民に作品を鑑賞してもらう場を提供し、委員会の活動内容についても広く知ってもらおうと考えている。

 コンテストは1回目に続き国内フィギュア制作メーカー最大手・海洋堂(大阪府門真市)の協力で開催。県と田辺市が後援した。応募のあった全作品を3月11~13日、龍神村安井の龍神市民センターで展示、期間中に審査した。

 審査委員長は海洋堂館長の宮脇修さん、審査委員はフィギュア造形師の大山竜さん、海洋堂専務の宮脇修一さん、海洋堂所属造形作家の松村しのぶさんと古田悟郎さん、チェーンソー彫刻家の城所ケイジさん、美術家で龍神村文化協会長の奥野誠さんが務めた。

 杉山さんの作品は紙粘土と合成樹脂で制作された高さ94センチ、幅63センチ、奥行き89センチの大作。前面が「暴風雷雲龍虎激突」、後面は「神々の祝福」となっている。

 杉山さんは作品について「はるか昔、暴風を巻き起こす虎と雷雲をまとった龍が、この世の覇者を賭けて激突した」「戦いの勝者に神々から覇者の証しとして覇玉が与えられた」などと説明。宮脇修一さんは「体の構成力、精密に作られた技術力、彩色、大きさ、どれをとっても素晴らしい」と評価した。

 表彰式は、7月に千葉市の幕張メッセである模型のイベント「ワンダーフェスティバル」(海洋堂主催)の会場で開く予定。

 最優秀以外の入賞者は次の皆さん。()内は作品名。

 【優秀作品賞】群馬県・宮内淳一(永遠を飼いならす庭)

 【審査員特別賞】東京都・森岡健一(天翔る龍神機関車)

 【審査員賞】山梨県・Takashi Katayama(Sorry Momy)

 【入賞】岐阜県・ほりものや大地(月二飛龍)、高知県・小松晶一(飛天Ⅱ)、静岡県・依代義(神奈備龍神)、東京都・宇野秀一郎(雲龍)、佐賀県・東江伸洋(Sweet Dream)

 【和歌山県知事賞】茨城県・玉置晨作(強く)

 【田辺市長賞】福岡県・太田武蔵(龍神図~画竜点睛~)

 【クラウドファンディング賞】山梨県・Takashi Katayama(Sorry Momy)=支援者の投票で決定