田辺市あけぼの、田辺工業高校の２、３年生は、アニメ「ワンピース」に出てくる船「サウザンドサニー号」と、映画「スターウォーズ」のキャラクター「Ｒ２―Ｄ２」の模型を製作した。卒業した先輩もアニメや映画をモチーフにした作品を製作しており「負けたくない」と意気込んだ力作だ。


　「サニー号」は機械科２年Ｂ組が作った。約１０年前の卒業生が、同じアニメに出てくる船「ゴーイングメリー号」を製作しており、二つを並べて機械科棟の玄関前に１９日まで展示している。アニメ作品の中で「サニー号」は「メリー号」の後継で、主人公と共に旅する、思いを引き継いだ大切な仲間のような存在。

　製作した「サニー号」は全長約１４０センチ、高さ約１５０センチ。授業で習った火花が散らず音も静かな「ティグ溶接」などの技術を生かして作った。

　白草優介君は「溶接の加減が難しかった。作りが甘い部分があり、もう少し練習してうまくなりたい」、小山花音さんは「ワンピースは見たことがなかったが、デザインするのに調べながら作ったり、帆のリアルさを表現するためにミシンを使って工夫したりした」と話している。

　「Ｒ２―Ｄ２」は、同科３年Ｂ組が製作した。実物大（高さ約１２０センチ）で、ＬＥＤライトに暗記シートを付けて３色に見えるよう工夫したり、凹凸が出るように板を重ねたりして、細かい部分までこだわった。

　小山隼世君は「溶接は１ミリでも隙間が空くと大変。作品の出来は１００点、いや１２０点」、瀬戸崇史君は「スターウォーズが好きで、外装も骨組みもこだわった。玄関前に飾ってある先輩方の作品『デロリアン』にも負けないのでは」と笑顔を見せた。

　３年生が製作した作品の展示は検討中という。