和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

紀の国わかやま文化祭たけなわ 紀南でも多彩に催し

箏で音色を奏でる田辺高校と桐蔭高校の生徒(7日、和歌山県田辺市新屋敷町の紀南文化会館で)
箏で音色を奏でる田辺高校と桐蔭高校の生徒(7日、和歌山県田辺市新屋敷町の紀南文化会館で)
子どもたちが見入っていた人形劇の公演(7日、和歌山県田辺市東陽で)
子どもたちが見入っていた人形劇の公演(7日、和歌山県田辺市東陽で)
熊野本宮大社の旧社地大斎原で熱唱する川島ケイジさん(和歌山県田辺市本宮町で)
熊野本宮大社の旧社地大斎原で熱唱する川島ケイジさん(和歌山県田辺市本宮町で)
 和歌山県内で繰り広げられている国内最大の文化芸術活動「紀の国わかやま文化祭2021」(国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭)がピークを迎えている。6、7日には紀南各地で音楽の祭典や人形劇、展示会、講演など多彩なイベントが催された。

■箏や尺八の音響く

 田辺市の紀南文化会館大ホールでは7日、全国邦楽合奏コンサートがあり、奈良県や北海道、神奈川県などから多くの邦楽奏者が集まった。このイベントのために作曲された「その道の先に~独奏尺八のための~」を県内出身で尺八奏者の辻本好美さんがオープニングで演奏。特別招待として田辺高校邦楽部が桐蔭高校箏曲部と共に曲を披露した。この他、田辺市内で活動する三つの邦楽団体が集まってつくった「田辺市三曲協会」なども参加した。

■人形劇に家族連れ

 この日、田辺市東陽の市文化交流センター「たなべる」では、幼稚園から小学校低学年までを対象にした人形劇祭りがあり、多くの親子連れが楽しんだ。また、上富田町の上富田文化会館では文化展示会があった。町内32の団体個人が絵画や俳句、写真など約900点の作品を出展。来場者は家族や知人の作品を見つけると、じっくり眺めたり写真を撮ったりしていた。

■川島ケイジさん熱唱

 6日、田辺市本宮町の熊野本宮大社旧社地・大斎原(おおゆのはら)で、熊野三山を舞台にした「よみがえりの地 熊野音楽祭」があった。みなべ町出身のシンガー・ソングライター川島ケイジさんが熱唱したほか、本宮小学校の児童もコンサートを盛り上げた。

 本宮小5、6年生が県の無形民俗文化財に指定されている「平治川の長刀踊」を披露した後、川島さんがオリジナルソングやカバー曲など10曲以上を熱唱。ゲスト出演のファッションデザイナー、コシノジュンコさんが、川島さんや同校1、2年生の児童と一緒に童謡を歌った。

 由良町の主婦、丸宮千枝さん(48)は「川島さんの包み込まれるような優しい歌声が魅力。子どもたちもかわいらしくて、川島さんとの共演はすごく良かった」と話した。

 熊野音楽祭はこのほか、新宮市の熊野速玉大社で13日、那智勝浦町の熊野那智大社では20日に開かれる。