和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

南部駅前に思い思いのカメ トレイナートで展示

筆を使ってベニヤ板にウミガメの図柄を描く子ども(和歌山県みなべ町芝で)
筆を使ってベニヤ板にウミガメの図柄を描く子ども(和歌山県みなべ町芝で)
参加者が描いたウミガメ
参加者が描いたウミガメ
 和歌山県内を通るJR紀勢線の駅舎などを舞台にした芸術イベント「紀の国トレイナート2021」(31日~11月21日、実行委員会主催)を前に3日、みなべ町芝のJR南部駅前で、ベニヤ板にウミガメの図柄を描く体験会が開かれた。家族連れや子どもらが訪れ、思い思いに描いて楽しんでいた。

 体験会を企画したのは、田辺市龍神村小家の造形作家、溝端秀章さん(69)とみなべ町埴田のイラストレーター、松下恭子さん(43)。2人は「町内外の人々に、自然の大切さや生き物の命の尊さを知ってもらいたい」と、国内有数のアカウミガメの産卵地が町内にあることにちなみ、それぞれウミガメをベニヤ板に描いて切り抜いた作品を作り、この日、駅前に展示した。

 体験会は「型にはまらずに伸び伸びと描いてもらいたい。野生動物を身近に感じてもらうきっかけにもなればと思う」と企画した。

 参加者は、イメージを膨らませるためにアカウミガメのさまざまな写真を見て、A3サイズほどの大きさのベニヤ板に筆と黒色のアクリル絵の具を使って思い思いの図柄を描いていた。

 みなべ町芝の山下結那ちゃん(4)は「カメの絵は初めて描いたけど、うまく描けた。飾ってもらえるのが楽しみ」。80歳の参加者は「面白い企画。体験して楽しかった」と喜んでいた。

 この日は20人が体験した。描いた絵を切り抜いた参加者の作品は、溝端さんらの作品と一緒に駅前に飾るという。

 溝端さんは「小さな子どもの作品は生き生きとしている。今度、飽きるまで作ってもらうといったイベントも企画できればと思う」と話していた。