和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月24日(日)

スカイタワーで「ごまごまソフト」人気

「ごまごまソフト」の「黒ゴマ」
「ごまごまソフト」の「黒ゴマ」
 和歌山県田辺市龍神村龍神の道の駅「田辺市龍神ごまさんスカイタワー」は、施設名の由来になっている護摩壇山(1372メートル)をイメージした、ご当地ソフトクリーム「ごまごまソフト」の販売を7月から始めた。独特の風味で売り上げを伸ばし、ヒット商品となっている。

 同道の駅は、護摩壇山の山頂近くを通る高野龍神スカイライン(国道371号)沿いにある。指定管理者は地元の女性らでつくる地域おこし団体「龍神はーと」。

 近畿で一番標高が高い所にある道の駅としてPRしているが、新型コロナウイルスの影響で観光客が激減。レストランも休業が続き、厳しい経営状況に追い込まれた。そこで利用客と売り上げの増加を狙って新たな商品を考え、ソフトクリームの新商品を開発。「護摩壇山」の「ごま」にちなんでゴマを使い、渦巻きの形状も工夫した。

 ゴマは、以前からゴマを使った商品で取引のあった業者から仕入れ、製造機は新たに購入。ゴマを使った「黒ゴマ」、ゴマを使わない「ミルク」、両者を混ぜたミックスの3種類を作り「ごまごまソフト」と名付けた。税込み400~500円で、7月3日から施設内で販売している。

 学校が夏休みに入ったことや、連日の高気温もあって次々と売れ、1日100個以上も売れるヒット商品になった。「ゴマの味がおいしい」と気に入り、5日連続で通った和歌山市の高齢男性もいたという。インターネットの交流サイトで紹介されているのを見て、買い求める人もいる。

 道の駅の担当者は「粘りを出すのが難しかったが、コーンカップの上に丸くてかわいらしい渦巻きができるようにしたので注目してほしい。護摩壇山のPRと、龍神村に来た思い出にしてくれたらと思う」と話している。