和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月20日(金)

観光交流拠点事業で協定 運営会社と漁協、印南町

協定書を交わした(左から)「和み」の古田高士代表取締役、日裏勝己町長、紀州日高漁協の山本薫副組合長=印南町印南で
協定書を交わした(左から)「和み」の古田高士代表取締役、日裏勝己町長、紀州日高漁協の山本薫副組合長=印南町印南で
 印南町印南の印南漁港にある仮眠所を観光交流拠点に改修している事業で連携しようと、事業主の不動産コンサルタント会社「和み」と紀州日高漁協、町がこのほど、協定を結んだ。観光交流拠点は年内に開業する予定。

 和みの代表取締役である不動産鑑定士古田高士さん(40)は、空き家や空き店舗といった一つの物件に、複数の個人や法人が出資する地域活性化策を提唱。観光交流拠点はそのモデル事業で、クラウドファンディングで集めた300万円を充てるなどして本年度から着手している。

 観光交流拠点には、漁港で取れた新鮮な魚介類を売りにした飲食店、地場産品の販売店を設ける。地域の憩いの場となるようなカフェも営み、観光客と地域住民双方が親しめる拠点づくりを目指している。

 この日は和みの古田さん、漁協の山本薫副組合長、日裏勝己町長が出席し、協定書に署名。事業の進展状況を報告したり、同町でのまちづくりについて意見交換したりした。

 日裏町長は「町の活性化に向け、民間会社の和み、漁協と協力できることはうれしく、漁港の姿が変わることに期待している」、山本副組合長は「利用の少なくなった仮眠所をどうしようかと考えていたところに活用策が舞い込んだ。印南の魚介類の魅力を発信したい」と話した。

 古田さんは「町や漁協の協力を得られたことはありがたい。若い人も巻き込んだ事業にし、印南町をよりよくする取り組みにしていきたい」と語った。

 観光交流拠点は8月から内装の解体に取り掛かり、秋に建物が完成する予定。