和歌山県白浜町椿の旅館「しらさぎ」でこのほど、温泉とヨガを女性たちに無料で体験してもらう催しがあった。「心身に栄養を補給してもらおう」という趣旨で、参加者からは好評だった。今後は商品化に向け、価格や内容を検討する。


　女将の熊野幸代さん（４７）が、椿温泉の文化である湯治を広めたいと企画した。気持ちを和らげる、リラックスできるという点で親和性があるヨガと組み合わせられないかと考えていたところ、すさみ町周参見のインストラクター河野美代子さん（４０）を知人から紹介された。

　河野さんは２０代の時にヨガと出合い、１月に大阪府和泉市から移住したばかり。「私も以前から『温泉とヨガ』の組み合わせはずっとやりたいと思っていた」といい、偶然の引き合わせとなった。

　体験会には、すさみ町や田辺市に住む女性４人が参加。ヨガを体験した後、温泉に入り、温泉で炊いた白がゆを味わった。意見交換の時間もあり、参加者からは「ぜいたくな時間を過ごせた」「地元向けと県外からの宿泊客向けとを分けて内容を考えてみては」という感想やアイデアが出た。「（忙しい日々から離れるという意味で）『リセット・プラン』という名前はどうか」という意見には「むちゃくちゃいいと思う」と皆が賛同していた。

　熊野さんは「満足してもらえて良かった。ただ温泉を提供するだけでなくヨガと結ぶことで、新たな客層にも満足してもらえると思う。もらった意見も参考にして、プランを考えたい」と話し、河野さんは「念願がかなった。これから内容を充実させていきたい」と展望していた。