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2024年12月22日(日)

新型コロナで救急出動減? 田辺消防本部管内、昨年の実績

田辺市消防本部から出動する救急車(和歌山県田辺市新庄町で)
田辺市消防本部から出動する救急車(和歌山県田辺市新庄町で)
 和歌山県の田辺市消防本部は、2020年中に管内であった火災や救急、救助の出動状況をまとめた。火災は32件(前年比2件増)で、死者はゼロ(同3人減)。救急は4877件(同706件減)と大幅に減少した。救助は前年と同じく93件だった。

 火災の内訳は、下草が焼けるなどした「その他火災」が前年より8件多い15件と最多。「建物火災」13件(同6件減)と合わせると、全体の87・5%を占めた。残りは「林野火災」と「車両火災」が、いずれも前年と同じく2件あった。

 救急出動件数の減少は、インフルエンザや風邪など感染症の大幅な減少や、外出自粛などの新型コロナウイルスの影響が要因の一つだと考えられるという。その内訳は「急病」による3208件(同522件減)が最も多かった。

 一方、病院に搬送した人数は4221人(同706人減)。うち65歳以上の高齢者は2801人(同343人減)で、全体の約66%を占めた。

 救助出動の内訳は、「交通」25件(同1件減)、「建物」17件(同8件増)、「水難」6件(同1件増)などで、「火災」はゼロ(同2件減)。山林での作業中の事故や熊野古道で道に迷うなどした「山岳」での出動は14件(同2件増)だった。

■白浜 火災15件で死者ゼロ

 白浜町消防本部のまとめでは、20年中に管内であった火災は15件(前年比3件減)で、死者やけが人はゼロだった。救急出動は1895件(同234件減)あり、医療機関に搬送したのは1696人(同210人減)。救助出動は、交通12件(同1件増)や水難8件(同7件減)など計45件(同4件減)だった。

 火災のうち8件は「建物火災」で、残りの7件は「その他火災」だった。救急車で搬送した1696人のうち、65歳以上の高齢者は68%(1159人)を占めた。