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2024年12月20日(金)

旧田辺市で過去最多602匹捕獲 外来哺乳類アライグマ

旧田辺市で捕獲数が過去最多となった外来生物アライグマ
旧田辺市で捕獲数が過去最多となった外来生物アライグマ
アライグマ捕獲数
アライグマ捕獲数
 農作物などに大きな被害を出している外来哺乳類アライグマの2020年の捕獲数(交通事故含む、速報値)が、旧田辺市で602匹となった。前年より159匹増え、過去最多となった。特に秋以降に集中しており、全体の半数近くを占めている。


 捕獲数は、市農業振興課と田辺市ふるさと自然公園センターの鈴木和男さんが連携して調べている。

 20年は1月から捕獲数が多く、高水準で推移。10月には84匹を数え、11月に93匹、12月は97匹となった。地域別では上芳養が108匹で最も多く、上秋津84匹、中芳養79匹、三栖地域52匹と続く。旧市内では02年8月の初捕獲から累計4433匹となった。

 この他の市内旧4町村の20年の捕獲数は、中辺路36匹、龍神30匹、大塔22匹、本宮6匹で、計94匹と増加傾向にある。

 鈴木さんは「アライグマは、2~3月が発情期で4月後半から出産が始まる。増加を抑制するには、この時期の雌の捕獲が重要になる」と話している。

アライグマ 北米原産。体長60センチ、重さ10キロほどになる。手先が器用で、目の周りが黒く、尾のしま模様が特徴。1977年にアライグマを主役にしたテレビアニメが放送されて人気が出ると、ペットとしての輸入が急増。その後、捨てたり、逃げ出したりした個体が野生化し、農作物や生活環境へ被害を及ぼしている。2005年に特定外来生物に指定された。人畜共通の感染症を引き起こす危険性もある。