和歌山県紀南地方の沿岸地域で、亜熱帯性の常緑つる植物ハカマカズラ（マメ科）が、淡い黄緑色の花を咲かせている＝写真。県レッドデータブックで絶滅危惧１Ｂ類に分類されている。

　花は７月から８月ごろに穂状に咲き、秋に直径１センチほどもある太鼓形の種子をつける。

　和歌山県が本州北限で、田辺湾にある神島にも自生しており、神島高校の校章になっている。田辺市をはじめ、すさみ町や串本町、由良町などにも点在している。庭木にも植えられている。

　すさみ町の国の天然記念物「江須崎」にも多く自生しており、遊歩道沿いに太いつるを伸ばし、沿岸に生えるイブキに巻き付いたものは、多くの花を咲かせている。