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AEDシートを手作り 熊野高サポーターズ部、71カ所に贈る

Kumanoサポーターズリーダー部が作ったAEDシート
Kumanoサポーターズリーダー部が作ったAEDシート
 熊野高校(和歌山県上富田町朝来)Kumanoサポーターズリーダー部(部員40人)は、自動体外式除細動器(AED)を使う際に、患者の姿が周囲に見えないように体を覆う「AEDシート」を作った。上富田町内でAEDを配置している71カ所に寄贈する。

 全国の高校では男子生徒に比べ、女子生徒には胸などの露出を気にしてAEDが使われにくい傾向にあることから、3年生の部員11人が中心となって半年以上かけて進めてきた取り組み。消防署で聞き取ったことなどを参考に、材料選びや設計に試行錯誤を重ねて完成した。順次、部員が町内の各設置場所に寄贈していく。

 シートは水をはじく性質の布を素材にしている。布に貼ったワッペンで、心臓マッサージの時に手を置く場所やAEDのパッドを貼る位置を示している。保管の際にシートを畳んで入れておくカバーも付いている。

 このほど、3年生部員の中田紗奈さん(18)と鎌塚果歩さん(17)、小森千捺さん(18)が、寄贈のため上富田町岩田の岩田幼稚園と、隣接する岩田小学校を訪問。それぞれの教員にAEDシートを作った経緯や使い方を説明し、AEDとともに保管してもらえるよう頼んだ。

 受け取った岩田幼稚園の宮本眞子園長(58)は「幼稚園は特に若い女性の教員や保護者がいるので、もしもの時に助かる」、岩田小の中村和彦校長(59)は「女性の視点での配慮を改めて考えさせられた。児童にとってもAEDについて考えるきっかけになる」と述べた。

 部長の中田さんは「改良を重ね、さまざまな方々の協力のおかげ。もしもの時に使ってもらえたら」、鎌塚さんは「素材の布は部員の皆で選んだ」、小森さんは「もしもの時に使いたいと言ってもらえて良かった」と話した。

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