熊野古道を覆うように枝を伸ばした秀衡桜がほぼ満開となった (7日、和歌山県田辺市中辺路町野中で)
和歌山県田辺市中辺路町野中、継桜王子近くの熊野古道沿いにある「秀衡桜(ひでひらざくら)」がほぼ満開になった。
秀衡桜は、平安末期の奥州の武将・藤原秀衡が妻と熊野詣でをした際、生まれた子の無事を願って、つえにしていた桜の木を地に突き刺し、それが成長したものと伝えられている。
4代目とされる木が2011年に幹内部の腐食で折れてしまったが、5代目の秀衡桜はその根元付近から伸びていたもので、熊野古道を覆うように枝を広げている。
地域の住民(64)によると、今年は例年より10日ほど早い。「新型コロナウイルスの影響で熊野古道を歩く人はとても少ないが、秀衡桜は今年もきれいに咲いてくれた」と話した。