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ゴルフ場跡にメガソーラー 上富田に県内最大規模、22年稼働へ

メガソーラーの建設に向け樹木の伐採が始まったゴルフ場跡(和歌山県上富田町市ノ瀬で)
メガソーラーの建設に向け樹木の伐採が始まったゴルフ場跡(和歌山県上富田町市ノ瀬で)
 和歌山県上富田町市ノ瀬のゴルフ場跡に、大規模太陽光発電所(メガソーラー)が建設される。計画では、現在県内で稼働しているどの施設よりも規模が大きく、発電量は一般家庭4万世帯分の使用量に相当する。2022年春からの稼働を目指す。


 メガソーラーを建設するのは、再生可能エネルギーの発電を手掛ける「パシフィコ・エナジー」(東京都)。2012年創立で、岡山県や宮崎県、宮城県など全国6カ所でメガソーラーを稼働させているほか、6カ所で新たに建設している。近畿では兵庫県姫路市と赤穂郡でも建設中だが、県内では上富田町だけ。

 上富田町のメガソーラーは計画によると、ゴルフ場だった18ホール(広さ約74ヘクタール)の敷地にパネルを設置する。発電規模は111メガワット(直流ベース)で、同社が手掛けるメガソーラーでは近畿で最大規模になる。

 工事はシャープの子会社「シャープエネルギーソリューション」(大阪府八尾市)が請け負い、2月に着工。現在、樹木の伐採をしている。

 完成後には、年間約1億5千万キロワット時の発電量を想定しており、すべての電気を関西電力に売る。

 パシフィコ・エナジーの広報担当は「18年間の売電期間中、約90万トンの二酸化炭素排出を削減することに貢献できる」としている。同社は今後、大規模太陽光発電に加え、洋上風力発電の施設も計画していく方針で「太陽光も風力もクリーンエネルギーであり、世界的な課題となっている脱原発や化石燃料依存の低減に貢献できる。これまで培ったノウハウを生かし、再生可能エネルギーの普及に努めたい」と話している。

■ゴルフ場跡を有効に 地元の市ノ瀬地区

 建設地は市ノ瀬地区の財産区と愛郷会から借りる。ゴルフ場は元々27ホールあり、9ホールの敷地には別の企業のメガソーラーが17年春から稼働している。新しい計画によりゴルフ場すべてがメガソーラーに替わることになる。財産区議長の秋月秀公さん(70)は「ゴルフ場跡地の有効利用について検討や協議を重ねた結果、太陽光発電事業に決まった。今後も地区のさらなる発展に向け、努力していきたい」と話す。
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