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VR映像で筏下り体験 大阪・関西万博でもPRへ、和歌山県北山村

ユーチューブで公開している北山川観光筏下りの360度VR映像と臨時の観光案内所で利用できるVR視聴機(和歌山県北山村下尾井で)
ユーチューブで公開している北山川観光筏下りの360度VR映像と臨時の観光案内所で利用できるVR視聴機(和歌山県北山村下尾井で)
 和歌山県北山村がスリル満点の「北山川観光筏(いかだ)下り」を疑似体験できる360度VR(仮想現実)映像を作り、村観光協会の公式YouTube(ユーチューブ)チャンネルで公開している。イベントでもVR視聴機を使って来場者に体験してもらっており、担当者は「百聞は一見にしかず」と反応に好感触。大阪・関西万博でもPRに活用する予定だ。


 北山川の筏下りは、かつて木材を輸送する手段だった筏流しの技術を観光に活用しようと、北山村が1979年度から始めた。約5・5キロを70分ほどかけて下っており、これまでに約24万4千人が体験。「北山川の筏流し技術」として県指定無形民俗文化財や林業遺産にもなっている。

 VR映像は運航期間(5月3日~9月30日)以外にも広く魅力をアピールすることや、年齢や身体的な制限から乗船できない人(乗船対象者は満10歳以上、75歳以下の健脚な人)も疑似体験できるようにしたいと企画。気軽に見てもらえるよう、急流ポイントのスリルや筏師の巧みな技術などが感じられる3分40秒の映像にまとめた。海外にも発信しようと、英語と中国語の字幕版も用意した。

 4Kという高精細な映像をユーチューブで公開しているほか、現在改修工事を進めている村観光センター(北山村下尾井)の臨時観光案内所では、頭に装着するゴーグルのような形をしたVR視聴機を使って無料で体験できる。

 今月9日には、上富田町で開かれた南紀熊野ジオパークフェスタでもブースを設けてPRした。約50人が体験し「今シーズンはぜひ乗りに行きたい」「景色がすごくきれい」といった声が寄せられた。担当した村地域事業課の柳原光主査(36)は「これまではモニターやパンフレットを使って魅力を説明してきたが、VR映像だと実際に乗船している雰囲気まで伝わるので、まさに百聞は一見にしかず。ぜひ一度見ていただき、実際に訪れてくれたらうれしい」と話している。

 村では今後、改修を終えた村観光センターにコーナーを設け、VR視聴機2台を常設する計画。4月に開幕する大阪・関西万博では9月10、11の両日に「関西パビリオン」多目的エリアでも設置してPRする予定。

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