【M-1】令和ロマン、圧巻の連覇で漫才史に新たな歴史刻む 進化続ける“ヒール役”
出来すぎなくらい、あまりに劇的な幕切れだった。漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2024』(ABCテレビ・テレビ朝日系 後6:30)が22日に行われ、令和ロマンが20代目王者に決定。2年連続でのトップバッターから、前人未到となる連覇で、過去最多1万330組の頂点に立ち、“日本一”の称号と賞金1000万円を手にした。敗者復活では“異例の再投票”が行われてマユリカが選出となるなど、波乱を感じさせる展開もあったが、決勝戦ではそれを上回るような波乱が。そんな中、ラストイヤーまであと8年もあるという、若き前回王者が進化と強さを見せつけた。
【優勝会見映像】令和ロマンが史上初の連覇達成!2年連続トップバッターに本音
■笑神籤も味方に…トップバッターで圧倒 博多大吉「とんでもない漫才」
2018年結成の同コンビは、高比良くるま(30)(※高=はしごだか)、松井ケムリ(31)からなる。『第7回NHK新人お笑い大賞』優勝、『第44回ABCお笑いグランプリ』準優勝など着実にキャリアを積み上げ、昨年の『M-1』で優勝。『第45回ABCお笑いグランプリ』でも優勝を果たすなど、無双状態だった中で『M-1』でも見事にストレートでファイナリストへと駆け上がった。
柔道・阿部一二三選手による笑神籤(えみくじ)の結果、まさかの2年連続トップバッター。登場するなり、騒然とする会場の空気を一気につかみ、圧巻のしゃべくり漫才で引き込み、笑神籤を味方につけて、850点という高得点を叩き出した。審査員の石田明が「トップ出番で、この後まだまだ出てくるので、高得点ってつけにくいんですけど、これだけ無駄もなく、あるあるを題材にしながらも話術でこんなに…まんまと落とし穴に入れられていくみたいな。これは点数入れざるを得なかった」、礼二も「完全に去年超えてますよね。トップじゃない空気ですから。この1年通して、またレベルが上がった」とうなるなど、文句なしの漫才だった。
初出場ながら、強烈なインパクトを残したバッテリィズに次ぐ2位で最終決戦へと進出。勝負をかけた2本目では、審査員たちも圧倒されるほど、見事な漫才を見せた。山内健司は「令和ロマンは1本目がしゃべくり漫才、2本目が漫才コントで、漫才のスタイルも変えてきて、1本目より2本目の方が爆笑の渦に巻き込んでいたのが、圧巻でした」、博多大吉も「この1年間のチャンピオンとしての自信が、ネタに詰まっていて、すごかったです。とんでもない漫才を2年連続で見せてくれて、ありがとうございました」と掛け値なしの賛辞を送った。9人の審査員から5票を獲得し、前代未聞の“M-1王者”が誕生した。
■くるまの『M-1』愛 盛り上げるためにはヒール役もいとわず「恐怖で脅かそうと(笑)」
優勝した瞬間、くるまは「去年の倍、うれしいです!あーうれしい!マジでうれしい」、ケムリも「悔いなくやりました。もう出たくないです」と率直な思いを吐露。その後の会見では、喜びのただ中にあるくるまの『M-1』愛あるコメントが飛び出した。「最終決戦3組終わった時点で優勝くらいうれしかったです。いい『M-1』だったなと。もう、これよかったなと思ったので、(優勝で)プラスアルファご褒美もらったという感じですね」。優勝賞金の1000万円は、昨年はケムリがくるまに全額渡したが、今年はその逆でくるまがケムリに全額を渡す形に。ケムリも「なんとかトントンにできました」と連覇したからこそ言えるせりふで、会見を盛り上げた。
『M-1』を盛り上げる存在として、ヒール役もいとわない。くるまが「ラストイヤーまで、あと8年あるので、いつ出てくるんだろうっていう恐怖で脅かそうと(笑)。M-1が盛り上がらなくなったら、また出るぞっていう(笑)。まだ、あしたの自分はどんな自分かわからないので。それぞれ、ユニットで出るというのもありますので」と豪語すると、ケムリが冷静に「しばらくはないと思います」と訂正するなど、息のあったかけあいで笑わせた。NON STYLE、パンクブーブーも達成できなかった“偉業”。漫才史に新たな歴史を刻んだ令和ロマンの快進撃は、まだまだ続きそうだ。
ファイナリストは、史上初の連覇を目指す令和ロマン、昨年『M-1』準優勝のヤーレンズを筆頭に、多彩な顔ぶれに。真空ジェシカは4年連続、令和ロマンとトム・ブラウンとヤーレンズは2度目、初出場はエバース、ダイタク、ママタルト、バッテリィズ、ジョックロックの5組、敗者復活からはマユリカが勝ち上がった。
審査員は、若林正恭(オードリー)、礼二(中川家)、山内健司(かまいたち)、塙宣之(ナイツ)、博多大吉(博多華丸・大吉)、哲夫(笑い飯)、柴田英嗣(アンタッチャブル)、海原ともこ(海原やすよ・ともこ)、石田明(NON STYLE)という顔ぶれで9人体制になった。
■M-1グランプリ 優勝者一覧【参加組数】
2001年度 中川家【1603】
2002年度 ますだおかだ【1756】
2003年度 フットボールアワー【1906】
2004年度 アンタッチャブル【2617】
2005年度 ブラックマヨネーズ【3378】
2006年度 チュートリアル【3922】
2007年度 サンドウィッチマン【4239】
2008年度 NON STYLE【4489】
2009年度 パンクブーブー【4629】
2010年度 笑い飯【4835】
2015年度 トレンディエンジェル【3472】
2016年度 銀シャリ【3503】
2017年度 とろサーモン【4094】
2018年度 霜降り明星【4640】
2019年度 ミルクボーイ【5040】
2020年度 マヂカルラブリー【5081】
2021年度 錦鯉【6017】
2022年度 ウエストランド【7261】
2023年度 令和ロマン【8540】
2024年度 令和ロマン【10330】
【一覧】震える戦い…!最終決戦票数まとめ
【写真】喜びの瞬間!激闘の末、敗者復活を制したのはマユリカ
【動画】『M-1』決勝進出9組が決定!ヤーレンズは2連覇阻止に強気「にっくき令和ロマンを倒す」
【一覧】審査員別!M-1GP2024ファイナリスト1st得点まとめ
『M-1グランプリ』歴代優勝者一覧
【優勝会見映像】令和ロマンが史上初の連覇達成!2年連続トップバッターに本音
■笑神籤も味方に…トップバッターで圧倒 博多大吉「とんでもない漫才」
2018年結成の同コンビは、高比良くるま(30)(※高=はしごだか)、松井ケムリ(31)からなる。『第7回NHK新人お笑い大賞』優勝、『第44回ABCお笑いグランプリ』準優勝など着実にキャリアを積み上げ、昨年の『M-1』で優勝。『第45回ABCお笑いグランプリ』でも優勝を果たすなど、無双状態だった中で『M-1』でも見事にストレートでファイナリストへと駆け上がった。
柔道・阿部一二三選手による笑神籤(えみくじ)の結果、まさかの2年連続トップバッター。登場するなり、騒然とする会場の空気を一気につかみ、圧巻のしゃべくり漫才で引き込み、笑神籤を味方につけて、850点という高得点を叩き出した。審査員の石田明が「トップ出番で、この後まだまだ出てくるので、高得点ってつけにくいんですけど、これだけ無駄もなく、あるあるを題材にしながらも話術でこんなに…まんまと落とし穴に入れられていくみたいな。これは点数入れざるを得なかった」、礼二も「完全に去年超えてますよね。トップじゃない空気ですから。この1年通して、またレベルが上がった」とうなるなど、文句なしの漫才だった。
初出場ながら、強烈なインパクトを残したバッテリィズに次ぐ2位で最終決戦へと進出。勝負をかけた2本目では、審査員たちも圧倒されるほど、見事な漫才を見せた。山内健司は「令和ロマンは1本目がしゃべくり漫才、2本目が漫才コントで、漫才のスタイルも変えてきて、1本目より2本目の方が爆笑の渦に巻き込んでいたのが、圧巻でした」、博多大吉も「この1年間のチャンピオンとしての自信が、ネタに詰まっていて、すごかったです。とんでもない漫才を2年連続で見せてくれて、ありがとうございました」と掛け値なしの賛辞を送った。9人の審査員から5票を獲得し、前代未聞の“M-1王者”が誕生した。
■くるまの『M-1』愛 盛り上げるためにはヒール役もいとわず「恐怖で脅かそうと(笑)」
優勝した瞬間、くるまは「去年の倍、うれしいです!あーうれしい!マジでうれしい」、ケムリも「悔いなくやりました。もう出たくないです」と率直な思いを吐露。その後の会見では、喜びのただ中にあるくるまの『M-1』愛あるコメントが飛び出した。「最終決戦3組終わった時点で優勝くらいうれしかったです。いい『M-1』だったなと。もう、これよかったなと思ったので、(優勝で)プラスアルファご褒美もらったという感じですね」。優勝賞金の1000万円は、昨年はケムリがくるまに全額渡したが、今年はその逆でくるまがケムリに全額を渡す形に。ケムリも「なんとかトントンにできました」と連覇したからこそ言えるせりふで、会見を盛り上げた。
『M-1』を盛り上げる存在として、ヒール役もいとわない。くるまが「ラストイヤーまで、あと8年あるので、いつ出てくるんだろうっていう恐怖で脅かそうと(笑)。M-1が盛り上がらなくなったら、また出るぞっていう(笑)。まだ、あしたの自分はどんな自分かわからないので。それぞれ、ユニットで出るというのもありますので」と豪語すると、ケムリが冷静に「しばらくはないと思います」と訂正するなど、息のあったかけあいで笑わせた。NON STYLE、パンクブーブーも達成できなかった“偉業”。漫才史に新たな歴史を刻んだ令和ロマンの快進撃は、まだまだ続きそうだ。
ファイナリストは、史上初の連覇を目指す令和ロマン、昨年『M-1』準優勝のヤーレンズを筆頭に、多彩な顔ぶれに。真空ジェシカは4年連続、令和ロマンとトム・ブラウンとヤーレンズは2度目、初出場はエバース、ダイタク、ママタルト、バッテリィズ、ジョックロックの5組、敗者復活からはマユリカが勝ち上がった。
審査員は、若林正恭(オードリー)、礼二(中川家)、山内健司(かまいたち)、塙宣之(ナイツ)、博多大吉(博多華丸・大吉)、哲夫(笑い飯)、柴田英嗣(アンタッチャブル)、海原ともこ(海原やすよ・ともこ)、石田明(NON STYLE)という顔ぶれで9人体制になった。
■M-1グランプリ 優勝者一覧【参加組数】
2001年度 中川家【1603】
2002年度 ますだおかだ【1756】
2003年度 フットボールアワー【1906】
2004年度 アンタッチャブル【2617】
2005年度 ブラックマヨネーズ【3378】
2006年度 チュートリアル【3922】
2007年度 サンドウィッチマン【4239】
2008年度 NON STYLE【4489】
2009年度 パンクブーブー【4629】
2010年度 笑い飯【4835】
2015年度 トレンディエンジェル【3472】
2016年度 銀シャリ【3503】
2017年度 とろサーモン【4094】
2018年度 霜降り明星【4640】
2019年度 ミルクボーイ【5040】
2020年度 マヂカルラブリー【5081】
2021年度 錦鯉【6017】
2022年度 ウエストランド【7261】
2023年度 令和ロマン【8540】
2024年度 令和ロマン【10330】
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『M-1グランプリ』歴代優勝者一覧